種ごとの違いとは? わかりやすく解説

種ごとの違い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/16 21:52 UTC 版)

イガイ属」の記事における「種ごとの違い」の解説

類似種が多く変異大きいため、ムラサキイガイ類分類原産地ヨーロッパで混乱していた時期長い日本ムラサキイガイ昭和初期移入確認され以来、ヨーロッパイガイ (Mytilus edulis) と誤認され続け、そのため文献などでもムラサキイガイ学名を M. edulis とする時期長かった。しかし2000年前後以降タンパク質などの比較などからヨーロッパの種が整理され同時に日本産の種研究進んだ結果本州中心に見られるムラサキイガイ地中海原産の Mytilus galloprovincialis であるとされる至ったまた、かつては日本のもの全て外来として扱われてきたが、北海道一部個体群は Mytilus trossulus という在来種であるとされ、キタノムラサキイガイという和名で区別されるようになった。したがって日本生息するムラサキイガイ類ムラサキイガイとキタノムラサキイガイの2種ということになる。両種は殻内面の筋痕(貝柱の痕)と外套膜痕の位置関係区別できるとされるが、北海道一部では両種の交雑個体らしいものも見られるという。 以上を整理し関連種いくつか追加すると以下のようになるムラサキイガイ Mytilus galloprovincialis Lamarck, 1819 地中海原産。現在では世界中温帯域に分布する。これらは、バラスト水含まれる浮遊幼生船底船荷などに付着した個体などによって拡がったものと考えられている。日本では北海道南部以南外来種として分布。別名チレニアイガイ産卵期秋-冬付着期は春。 キタノムラサキイガイ Mytilus trossulus Gould, 1860 日本では北海道太平洋岸のみに分布する在来種。他にロシア極東部、北アメリカ西岸東岸北部メイン湾が南限)など太平洋大西洋の、ほぼ北緯45度以北分布する北方系の種。ムラサキイガイほどには大きくならないことが多い。 ヨーロッパイガイ Mytilus edulis Linnaeus, 1758 日本には棲息ていないとされるヨーロッパ主として地中海以外)、北米などに分布産卵期初夏-夏。付着期は秋。学名の edulis は「食用の」の意で、ヨーロッパで盛んに食用利用されることによる日本移入されムラサキイガイは、長い間本種であると誤認されていた。 チリイガイ(ヨーロッパイガイの亜種Mytilus edulis chilensis (Hupé, 1854) チリ沿岸全域アルゼンチン南端部に分布分布がヨーロッパイガイのそれと大きく隔たっており、しばしば独立種として扱われる。片殻をはずしたものが食材として日本輸入されることもある。 イガイ Mytilus coruscus Gould, 1861 日本のほか朝鮮半島中国など極東域に分布する在来種時に 20cm 以上になる大型種食用いわゆるムラサキイガイ類でないが、小型個体ではムラサキイガイとの区別難しい。ムラサキイガイ類比べ潮通りの良い深い場所に生息するが、生息域部分的に重なることもある。1741年ベーリングによる探検隊参加してカイアック島調査したシュテラーは、そこに住むエスキモーが、カムチャダールトリンギット同じように生でイガイ食べていることを確認している。

※この「種ごとの違い」の解説は、「イガイ属」の解説の一部です。
「種ごとの違い」を含む「イガイ属」の記事については、「イガイ属」の概要を参照ください。

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