カササギフエガラスとは? わかりやすく解説

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鵲笛鴉

読み方:カササギフエガラス(kasasagifuegarasu)

フエガラス科

学名 Gymnorhina tibicen


カササギフエガラス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/26 13:20 UTC 版)

カササギフエガラス
カササギフエガラス(基亜種のオス)
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: スズメ目 Passeriformes
: フエガラス科 Cracticidae
: Gymnorhina
: カササギフエガラス G. tibicen
学名
Gymnorhina tibicen
(Latham1801)[1]
和名
カササギフエガラス
英名
Australian Magpie
各亜種の分布域

カササギフエガラス(鵲笛鴉、学名:Gymnorhina tibicen)は、スズメ目フエガラス科に分類される鳥[2]

旧北区カササギカラスと外観は似ているものの、カラス科の鳥ではなくフエガラス科の鳥であり、類縁関係にはない。ただし現地での会話の中ではカササギの英語名である“マグパイ”(Magpie)と呼ばれる。

分布

オーストラリア及びニューギニア島南部。分布域内ではユーカリの疎林や川沿いなどに分布するが、都市化、開発によく適応し、都市部でもよく観察される。

形態

全長37-44cm。亜種により色彩が異なるため、基亜種G.t.tibicenの色彩を記述する。亜種ごとの違いは、分類の項を参照のこと。

体色は黒色、上尾筒から尾羽の下部にかけては白色。尾羽先端の黒い帯は40-60mmである。また、首の後ろ、雨覆の周辺も白色である。メスは首の後ろが灰色。くちばしは灰色で先端になるほど黒みを帯びる。虹彩は赤色。

分類

9亜種が確認されている。生息域が重なる部分もある。

  • G.t.tibicen:基亜種。クイーンズランド州南東部南部よりニューサウスウェールズ州南部まで分布する。Black-backeed Magpieとも。
  • G.t.terraereginae:クイーンズランド州の基亜種が分布する地域、ヨーク岬半島海岸部を除くほぼ全域と、ニューサウスウェールズ州内陸部に分布する。
  • G.t.telonocua:南オーストラリア州の南部に分布する亜種。
  • G.t.tyrannica:主にビクトリア州に分布する亜種。背面は灰色で鱗状に白色が入る。尾羽の先端にある黒色の帯は55mm以上。
  • G.t.hypoleucaタスマニア亜種。タスマニア島東部に分布する。ビクトリア州の亜種に似ているが、尾羽の先端にある黒色の帯は45-55mm。
  • G.t.dorsalis西オーストラリア州南部に分布する亜種。オスは背面が白色である。メスは背面は灰色。Western Magpieとも。
  • G.t.longirostris:西オーストラリア州北西部に分布する亜種。
  • G.t.eylandtensisノーザンテリトリー北部から南オーストラリア州にかけて分布する亜種。
  • G.t.papuana:ニューギニア南部に分布する亜種。英名はNew Guinean Magpie

生態

視界の開けた木が生えている場所に生活する。昆虫などの節足動物や、ミミズなどを中心に肉食傾向の強い、雑食性である。オスの個体は集団で地鳴きする。鳴き声は「クウォークウォー」とさえずりをする。犬やサイレン音など真似することができる。餌探しも集団で行い、複雑な社会性を営んでいる。群れは最も優位な一羽のオスが全てのメスとつがう特徴があり、トップに君臨しているオスはメスごとに巣を作る。

繁殖形態は卵生で、巣は木にかけられる浅いカップ型のもので内張りを施している。8〜10月までメスが世話をし、オスはしない。

ひなを守るため人間を襲う行為を「マグパイアタック」と呼ぶ。許可のない駆除は不可能。それを防ぐ傘を無料で提供する自治体がある。

脚注

  1. ^ a b BirdLife International (2018). “Gymnorhina tibicen”. IUCN Red List of Threatened Species 2018: e.T22706288A131945700. doi:10.2305/IUCN.UK.2018-2.RLTS.T22706288A131945700.en. https://www.iucnredlist.org/species/22706288/131945700 2023年8月28日閲覧。. 
  2. ^ 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館、2002年

参考文献

  • Michael Morcombe,Field Guide to Australian Birds, Steve Panish Publishing, 2004, ISBN 9781740215596

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