食用利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 02:33 UTC 版)
実をそのまま炊いて粥にして食用にしたり、粉にして餅や団子などにしたりする。キビは米と一緒に1、2割の割合で混ぜて炊飯されたりもされ、米飯よりも甘みと少しのほろ苦みが加わる。古代中国の草本書『食物本草』によれば、「味は甘く性質は温で毒はない。気を益し、脾臓や胃の働きを助ける作用がある。」とある。キビの独特の甘みは、人によって「しつこい味」と評される場合があるが、豆類と一緒に炊き込むと豆の旨味を引き出して「おいしい」に評価が変わるともいわれており、相性の良い食材と一緒に調理されることでおいしく食べられる。 炊きたてのモチ黍をすり鉢に入れてついたものは黄色い餅になり、それを丸めると黍団子となる。岡山県の吉備団子も、元々は黍団子の一種で、その名の通り黍粉を原料としていた。吉備と黍(キビ)の語呂合わせから吉備団子と書かれるようになった。現在では、黍粉を使わずに白玉粉などで作られることも多い。桃太郎伝説に登場するキビダンゴは黍で作られた団子であり、江戸時代末期になって登場した吉備団子ではない。 モロコシ(タカキビ)を「キビ」と呼ぶ地方では、本種を「コキビ」と呼ぶ。サトウキビを「キビ」と呼ぶ地方もある。
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