石原裕次郎の発掘とは? わかりやすく解説

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石原裕次郎の発掘

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 13:58 UTC 版)

水の江瀧子」の記事における「石原裕次郎の発掘」の解説

1955年石原慎太郎の『太陽の季節』が『文學界7月号に掲載される同作品は1956年1月23日第34回芥川賞受賞した日活以前から映画化権獲得しており、企画部荒牧という人物映画化実現のために奔走し瀧子プロデューサー中で唯一興味示した賛否両論巻き起こっていた内容に、社内では「こんな不道徳なものを」という反対意見起こったが、芥川賞受賞したことで製作の方向へ傾いた。瀧子当初原作者石原慎太郎主演として考えていたが、慎太郎と打ち合わせ重ねるうちに「一度弟に会ってほしい」と頼まれ芥川賞受賞記念パーティー慎太郎の弟・石原裕次郎に引き会わされた。瀧子そのとき印象次のように述べている。 「一目で『これはいける』と思った不良って言ってもね、本当不良かどうか雰囲気分かるんです。裕ちゃんにはそういう暗い翳はなかった。輝きありましたから。(中略やっぱり今までになかったタイプ青年でしたね。戦後アメリカがどっと入ってきたでしょう。ところが周り日本人社会見たってそういうのは全然いなかったわけですよ。裕ちゃんにはそういう、ややアメリカ的感じがあるでしょう身長はあるしね」 また、蔵原惟繕次のように述べている。 当時ジェームス・ディーンなんかが出てきた時代で、既成俳優中にはない、時代息吹背負って出て来た、そういうものを感じさせる青年で、兄、石原慎太郎さんの小説太陽の季節』なんかの、ああこの世界から本当に出てきたんだなという感じで、水の江さんの感覚感心したんですけれど。ジェームス・ディーンみたいに、演技の上手下手は、超越したところで存在してしまう全く新しタイプ役者出てきたなと、これを見つけ出してきた嗅覚には驚いたもんです。 瀧子裕次郎主演熱望したが、身長が高すぎて他の俳優吊り合わないこと、素人であること、裕次郎が「不良」とされていたことなどから会社からの猛反対遭い長門裕之主演撮影されることに決まり裕次郎湘南学生言葉指導するスタッフ回された。撮影開始後瀧子新たに付け加えた拳闘部の学生」という端役裕次郎据えカメラマン伊佐山三郎裕次郎を大アップで撮らせ、それをスチール化して会社幹部見せた。この写真見た幹部出演納得し裕次郎端役ながら『太陽の季節』の出演者名を連ねることになった瀧子伊佐山裕次郎を撮らせた際、伊佐山が「ファインダーの向こう阪妻がいる」と感嘆したという話が伝説的伝えられているが、瀧子によればそれは事実であったという。 映画太陽の季節』は公開後公序良俗反する、若者不良化させる、などといった非難巻き起こし各県未成年観覧禁止されたが、「太陽族」、「慎太郎刈り」という流行語まで生み出す大ヒット記録した。ただし瀧子は、監督感覚古く、「新し若者台頭」を描くべきところで焦点が違うところにあったとして、「プロデューサー会でさんざん吊し上げ喰って、それで、できた映画があれではどうしようもなかった」と作品出来への不満を吐露している。

※この「石原裕次郎の発掘」の解説は、「水の江瀧子」の解説の一部です。
「石原裕次郎の発掘」を含む「水の江瀧子」の記事については、「水の江瀧子」の概要を参照ください。

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