登場から定着まで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 22:47 UTC 版)
マスコットの発表当初は「何なのか分からない」といわれたが、着ぐるみを帯同してのイベントへのこまめなPR活動とコバトングッズの出張販売により、徐々にキャラクターが浸透。知名度が高まった。 このグッズ販売の目的には「彩の国まごころ国体」の運営資金を得ることがあった。「彩の国まごころ国体」開催準備の時期は平成不況のまっただ中で、会場建設規模を縮小するなど埼玉県の支出の抑制が図られており、その関係で国体運営費用の一部をグッズ販売による収入でまかなうことになっていた。グッズ販売の売上げは最終的に1億円に達し、収益のうち500万円は、秋季大会開会式当日の夕刻に発生した新潟県中越地震の義援金に充てられた。 2004年、彩の国まごころ国体実施に当たって西武ライオンズ(当時)の松坂大輔が広報インタビューに応じた際、コバトンのぬいぐるみが2体寄贈された。そのうちの1体は西武のポストシーズンに帯同して全試合ベンチ入りし、同年の西武のパ・リーグプレーオフ優勝と、日本シリーズ優勝の胴上げにも参加。この時の写真には、監督の伊東勤の胴上げのどさくさに紛れてコバトンのぬいぐるみを高々と掲げる星野智樹の姿が映っており、全国へコバトンの存在を知らしめることとなった。また、2008年に西武がパ・リーグレギュラーシーズン(表彰式のみ)・クライマックスシリーズ・日本シリーズ・さらにアジアシリーズを制覇し、監督の渡辺久信が胴上げされた際にも、コバトンのぬいぐるみが再び星野に伴われて登場した。 サッカーでは、2004年コバトンが国体のPRに訪れた県内球団のうち、浦和レッドダイヤモンズはJ1セカンドステージを制覇し大宮アルディージャはJ1昇格を達成、L・リーグのさいたまレイナスも逆転優勝を果たした。これにより、コバトンは「勝利を運んでくるマスコット」「勝利の鳥」ともされた。 この他にも埼玉県内のスポーツ関係イベントでコバトンが登場するケースは多い。2007年5月25日、マンシングウェアオープン KSBカップ優勝報告のため埼玉県庁を訪れた北葛飾郡松伏町出身のプロゴルフ選手石川遼に、上田知事がコバトンのぬいぐるみをプレゼントした。2008年4月10日、第80回選抜高等学校野球大会準優勝報告のため聖望学園野球部員と監督が埼玉県庁を訪れた際、主将に知事からコバトンの特製ぬいぐるみが贈られた(以降もぬいぐるみは、全国・国際大会で活躍した県内出身のスポーツ選手・チームに贈られている)。 2008年に埼玉県で開催された彩夏到来08埼玉総体(インターハイ)のマスコットとしてもコバトンが採用され、JR浦和駅西口の駅前広場には、各種競技をしているコバトンのイラストが描かれた広告板が設置された。埼玉県内のコカ・コーラの自動販売機には、シールが貼られていた。 2014年に埼玉県で開催された日本スポーツマスターズ埼玉大会の公式ポスターのモデルとしてもコバトンが採用され、「マスターズコバトン」として登場した。立体イラストレーターの菊地トモヒロが制作し、左翼に埼玉の特産品・観光地を抱えた姿となっている。
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