発注取り消しとなった機材
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 20:19 UTC 版)
「スカイマーク」の記事における「発注取り消しとなった機材」の解説
エアバスA380-800(契約解除) 2014年、スカイマークによる不払いが発生したためエアバス側が購入契約を解除。スカイマークに対する損害賠償請求などの協議が行われている。また機体契約解除に伴い、搭載エンジンおよびその整備に関する契約を行っていたロールス・ロイスとも契約解除となっている。 2010年11月8日、欧州の大手航空機メーカー・エアバス社とA380を導入することで基本合意書を締結。そして2011年2月17日に、6機(2機はオプション)の正式購入契約を締結した。当初、エアバスはA320をスカイマークへ売り込んでいたが、社長の西久保がエアバスのカタログに掲載されていたA380に興味を持ち惚れ込んだことから発注につながったという。 スカイマークの売上規模(2010年3月期で414億円、純利益26億円)に比べ、導入コストが高すぎることから導入発表時に株価はストップ安となった。 発注の時点で、スカイマークがA380を導入できるのか疑問視する声がエアバス社内を含む航空業界から上がっていた ほか、仮に導入出来たとしても新規導入に関する作業を行うことが出来る技術があったのかと疑問視する声もある。それでもエアバスが契約締結に及んだのは、ボーイングの牙城となっていた日本市場の状況を打破する目的があったのではないかと指摘されている。 日本籍の航空機に初めてエアバス社製・4発ワイドボディ機であるA380が導入されることとなっていた。 2014年8月から順次受領し、その国際線専用機材としての運用、国際定期便事業に参入を予定していた。一時、追加で9機を新たに導入する方針が報道された(合計15機) が、実際の契約には至っていない。2014年6月に機内のギャレーなどで部品供給が遅れているため、受領が当初の予定より2カ月半から6カ月ほど遅れ、国際線の開設も遅れると発表した。 東京/成田 - ニューヨーク/J.Fケネディ線の就航が発表されており、他にも成田 - ロンドン/ヒースロー、フランクフルト等の欧米路線を計画していた。そのため、成田の第2ターミナルには新たに、A380が使用できる特殊スポットが、スカイマークの就航に備えて事前に追加されたものの、直後に導入がキャンセルされてからは、他の航空会社が使用せざるを得なくなった。 契約解除時点で2機が製造中(うち1機は試験飛行済み)であり、JA380A,B,C,D,E,Fまで6機分の機体登録番号が予約されていた。その上、胴体の大部分を除けば、垂直尾翼などは既にスカイマークカラーに塗り替えられていた。これら製造中の機体は別の既存顧客に引き渡される方向で協議中となっていて、一時期、再建支援を申し出たANAが債権者集会での有力勢力になるため有力債権者エアバスとの取引で購入したとの噂があったが、2016年5月に同型機最大顧客のエミレーツ航空が購入したと発表され、2018年に2機ともドバイへ納入され同社にて運用中。 発注した6機中2機は、垂直尾翼が塗り替え済みで、既に機体そのものが完成していたが、この直後に異例のキャンセルとなった。後にエミレーツ航空へ売却。 スカイマークが発注し製造されたエアバスA380-800の一覧型式製造番号機体記号機体記号(日本予定)備考参照Airbus A380-841 162 A6-EVB(就航済) JA380A 2014年4月初飛行後フランス・トゥールーズにて整備待機後2018年エミレーツ納入運用中 Airbus A380-841 167 A6-EVA(就航済) JA380B 2017年10月初飛行後ドイツ・ハンブルグにて一時待機後2018年4月エミレーツ納入、同月28日から就航運用中 2014年5月15日現在のスカイマークの6機の投資予定額は、平成27年3月期第1四半期の決算短信では総額1,915億8,500万円となっており、2014年4月までに265億円は支払い済みであったが、納入受取協議を開始して以降は支払いを停止。
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