球場建設の過程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 02:43 UTC 版)
「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島」の記事における「球場建設の過程」の解説
1995年、JR貨物の東広島駅は旧広島操車場跡地(広島駅の東側で山陽本線上下線間に挟まれて紡錘形に広がる用地)に移転し、広島貨物ターミナル駅として開業した。東広島駅の跡地は線路が撤去され、以後10年以上にわたり広大な空き地が広がっていたが(画像A)、2006年10月の球場設計案決定以降は順次整備が進められた。 まず前段階として、2006年12月に新球場のグラウンドとなる場所に地下貯溜池を建設する工事がスタートした。この地下貯留地は大雨降雨時に広島駅周辺地域の浸水を防ぐためのものであるが、新球場では貯められた水の一部をグラウンドの散水、トイレの洗浄等に利用している。2007年10月に完成した(画像B)。 翌11月下旬には球場本体の工事がスタートした。2008年3月まで基礎工事を行い(画像C)、4月に内野スタンド1階部分の筐体工事がスタートした(画像D)。5月下旬、内野スタンド1階の筐体工事もほぼ完成、グラウンド整備が開始された(画像E)。6月下旬、ティフトン芝の植え込み作業が行われ、7月中旬には緑に包まれつつあるグラウンドが現れた。同じく6月には外野スタンドの筐体工事もスタート(画像F)。7月からは国内最大級となる650トンクラスの大型クレーンを活用して、全国各地の工場で造られたプレキャストコンクリート (PC) 柱の据え付けによる2階スタンドの建設が進められた(画像G・J)。また、スコアボード、照明塔の建設も平行して進められ(画像H・I)、12月には球場本体がほぼ姿を現した(画像K)。2009年2月からは照明塔の点灯テストが始まり、所定の性能を満たしているか、また球場整備時における状態などの確認が行われ(画像M)、同時に球場敷地内では植栽工事が進められた。 2009年3月16日に工事は終了し、その後は同月の18日から19日にかけてMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島の正面看板が据え付けられるなど(画像N)、球場内の広告・看板の設置作業が行われた。 2009年3月28日には球場完成式が執り行われ、4月2日には招待者向けの見学会、続く4日には地元放送局中国放送により、事前応募から抽選で選ばれた2万人を招待してプレオープンイベントが行なわれた(画像O・P)。同年6月には、市民や経済界から集まった寄付金により、新たにJR乗客向けに試合経過を伝える得点掲示板が完成した(画像Q)。2013年のオフシーズンには車椅子利用者が増えたことに対応するため、3塁側内野スタンドにてエレベーターの増設工事が行われ2014年5月から稼働した(画像R)。 また球場本体についても、2012年はライトスタンド後方(画像S)、2014年はレフトスタンド後方(画像T)、さらに2016年にはスコアボード後方に(画像U)、それぞれイベント用ブースが新たに設けられる等、順次増築が行われている。 さらに新球場の周辺整備の一環として、球場とJR広島駅及びJR天神川駅を結ぶ歩道の整備が行われており(画像d)、これら歩道と新球場南側に伸びる大州通りを上空から眺めると、新球場を目玉に見立てた鯉のぼりの形が浮かび上がる仕掛けになっている。また周辺の交通渋滞解消のため、球場南の大州通りの車線増加工事(画像a)、球場西側に位置する荒神陸橋の拡幅工事(画像b)、球場と平和大通りとを結ぶ段原蟹屋線の道路整備(画像c)が進められ、これら工事も球場完成とほぼ同じく、2009年3月に完了した。
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