玩具メーカーとの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/13 01:36 UTC 版)
「メカニックデザイン」の記事における「玩具メーカーとの関係」の解説
かつて[いつ?]、ロボットアニメのメインスポンサーは、主に玩具メーカーが担っていた。これらの会社は、登場するメカをプラモデルや超合金(ダイカストモデル)として販売するために、まずメカを自社でデザインし、事前に玩具の試作品を製作することもあった。その上でそのメカが登場するアニメの制作を広告代理店や制作プロダクションに手配するという順序が一般的で、当時[いつ?]のアニメ側のメカニックデザイン職は、このメーカー製玩具のデザインをアニメーションの動画として使用できるデザインへと置き換える事と、商品化を前提としない脇役メカのデザインが実質的な業務である事も少なくなかった。 最近[いつ?]の事例では、トミーの玩具シリーズであるゾイドが登場する同名のアニメが制作され、同製品の売上を伸ばしたが、これはTVアニメ化の20年近く昔から最初の同玩具(日本国内での商標名は異なる)が存在し、リバイバルとでもいうべき例である。 現在[いつ?]では玩具メーカーのデザイナーではなく、メカニックデザイン職として専門職か相応のノウハウを持つ人物が企画立ち上げ期から関与し、アニメ・特撮など映像作品と玩具・立体造形物など関連商品の両面での使用を前提としたメカのデザインを行い、これが映像・関連商品の双方に反映されてゆく事が多い。番組の内容やターゲットとする視聴者層によっては、メカニックデザインの善し悪しやスポンサーの販売する玩具へのデザインの反映の出来不出来が、番組やスポンサーが収益の最大の柱として想定する玩具類などの関連商品の売り上げに大きな影響を及ぼす事がある。作品・メカデザイン・玩具のコンセプトが高評価を得て関連商品がヒットすれば、映像作品側についても視聴率面では想定以下であろうとも作品として成功という扱いとなる事がある(典型的な例としては『鋼鉄ジーグ』がある)。逆に高視聴率やアニメファンの高評価があっても関連商品の売上が低迷すれば、スポンサーが販売を打ち切って番組から降板し、映像作品側の放映打ち切りの主要因となる事もある。また、収益という意味では商業流通するガレージキットなどの版権収入も、現在[いつ?]では決して無視する事ができない要素になっている。つまり、現在のメカニックデザイン職の作品への関与はより深いものになり、多くのアニメ・特撮作品において商業面での成否の一端を直接左右する重責を担うようになっている。 これらの事がある為、過去の作品の商業的成功でスポンサーであるメーカーから厚い信頼を得て、アニメ作品などでメカニックデザイン担当者についてスポンサーサイドによって指名がなされる、あるいは選定においてスポンサーサイドの意向が大きな影響を与えたとされるケースは古くより見られている。逆に、デザイン造形を玩具などに置き換える事が難しい、あるいは部品や金型の点数を減らせず高コストになる造形、小児向け玩具では重要なポイントである安全性や耐久性の確保に難がある、この様な傾向のデザインをするデザイナーは、たとえデザインが秀逸とアニメ・特撮のファン層から高い評価を与えられようとも、スポンサー、特に玩具や立体造形物を手掛けるメーカーからは好まれない。
※この「玩具メーカーとの関係」の解説は、「メカニックデザイン」の解説の一部です。
「玩具メーカーとの関係」を含む「メカニックデザイン」の記事については、「メカニックデザイン」の概要を参照ください。
- 玩具メーカーとの関係のページへのリンク