湿地の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/09 00:12 UTC 版)
湖沼 陸地等に囲まれた閉鎖性の水域である。地理的な隔離がおこりやすいためしばしば固有種が確認される。 湿原 湖沼などに土砂や植物の枯死体が堆積したり、河川がせき止められたりして成立したものである。高層湿原・低層湿原・中間湿原等の種類がある。 河川 陸地と海域を連絡する水の流れのことである。内陸と沿岸を行き来する魚類(サケ・ヨシノボリなど)や甲殻類(モクズガニなど)が存在し、河川横断構造物による上流と下流の分断はその生息に影響を与える。 干潟 主に河川の河口部や沿岸域に存在する砂泥が堆積した場所のことである。底生生物を中心とした多様な生物相とそれらを餌とする鳥類の生育・生息環境として重要であるとともに、陸地からの過剰な有機物等の浄化作用を有する。またアサリやハマグリ等の二枚貝が豊富であり、潮干狩りが行われる。広義ではWetlandに含まれるが、日本語の「干潟」に対応するのは"Tidal flat"である。 マングローブ 主に熱帯から亜熱帯の汽水域に分布する森林のことである。俗にマングローブ植物と言われる特徴的な植物群が生育するとともに、多くの動物の生息環境を提供している。東南アジアなどでは漁場として重要であるとともに、高波や台風などを防除する役割も有する。 藻場 主に水深20mまでの海底に立地する海草や海藻が繁茂した地域である。陸地における森林と同様な機能を有し、酸素の供給や炭素の貯蓄等が行われる。また、藻場そのものが魚類やウミガメ等の餌となる他、多くの海生動物の生息環境としても重要である。またヒジキやアオサ等の食用となる藻類の採取場所ともなる。 サンゴ礁 主に熱帯から亜熱帯の浅海域に分布するサンゴの群落である。藻場と同様に酸素の供給機能や炭素の貯蓄機能を有する。また多様な生物に対して生息・繁殖・採餌環境を提供している。ダイビングの場としても利用されている。
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