多様な生物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 06:56 UTC 版)
潮間帯は生物多様性の高い場所として知られる。この理由として、陸と海の境界面であること、潮の満ち干による環境の変化が大きいこと、陸と海の(多分特に海からの)大型の捕食者が侵入しにくいことなどがあげられる。 しかし、同時に潮間帯は海産動物にとって、一時的に陸での生存を強いられる場でもある。そのために様々な適応をしたものが見られるが、どうしても陸上で生存が難しい生物もいる。そのような生物にとっては、潮だまりこそがその生活の場となる。そのような生物の中には、主たる生息場所としてこれを積極的に利用する生物が多い。魚類はその代表であり、ハゼ類やギンポ類などは、このような環境によく適応し、多くの種類がある。カエルウオなどは、狭い潮だまりに取り残されたときに潮だまりの間を飛び跳ねて移動する行動を発達させている。これらの他にも、入り組んだ岩礁で繁殖や稚魚の時期を過ごす魚には、潮だまりに入り込むものが少なくない。 多少は陸の活動に耐えうる動物、たとえばカニにおいても、干潮時に潮だまりに逃げ込むものは数多い。乾燥などへの対応をさほどせずとも潮間帯で暮らせるわけであるから、この方が簡単なのであろう。 低潮線付近のタイドプールでは、低潮線以下の岸壁に定着するサンゴ類やソフトコーラルなどが着生しているのを見ることもできる。また、偶発的に低潮線以下に生息する魚類や甲殻類などが取り残されることもある。このようなことがさらにこの区域の多様性を高めてもいる。 おもな生物は以下のようなものが挙げられる。
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