湿地プレーリー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/06/21 00:59 UTC 版)
「エバーグレーズの地形と生態系」の記事における「湿地プレーリー」の解説
エバーグレーズでは2種類の湿地プレーリーが繁茂している。すなわち泥灰土地域と淡水湿地地域である。湿地プレーリーはソーグラス湿地と同様幾らか高さが高いが、植物は多様性に富んでいる。泥灰土プレーリーは、泥灰土が石灰岩を覆い、尖塔のように突き出すか、浸食されて「溶出穴」になっている所にある。同じ過程で形成された沈降はシンクホールを生む。しかし溶出穴は地下水面に合わない。それは雨水で満たされる。その表面は1年のうち3か月から7か月覆われているだけであるが、通常水はちょうど4インチ (10 cm) の深さしかない。泥灰土は石灰岩に軽く付いた付着生物の層で創出され、乾燥したときは灰色か白の脆い泥を形成する。泥灰が水で覆われると様々な水生植物が生育し、樹齢数百年、高さは10フィート (3.0 m) を超えない小型糸杉が育つこともある。溶出穴は、プレーリーが乾燥している時でも、水で満たされていることがあり、ザリガニやカタツムリのような水生無脊椎動物、また両生類の幼虫などが生息し、それが若い水鳥の餌になる。土壌の大半が泥炭である場合、淡水湿地地域が存在する。その水力期間は泥灰土プレーリーより長いが、植物の多様性は小さい。これらの地域は沼地とソーグラス湿地の境界にある傾向にある。 アリゲーターは湿地プレーリーで特有の生態系を作り出す。彼らはその爪と口吻で浅い穴を掘り、植生の無い池を作り出し、それが乾季の間も浸水したままとなる。アリゲーターの穴は、旱魃が長引いたときも、水棲無脊椎動物、亀、魚類、小型哺乳類、鳥類が生き残るために必要になる。アリゲーターはその穴を訪れる動物を餌にする。
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