水原祐太と関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 05:34 UTC 版)
水原 祐太(みずはら ゆうた) 元競技麻雀プロの青年。第一話で安永と対戦し、競技麻雀で優勝を収めるも納得のいかない勝ち方をしてしまう(トップ目から安永の見逃し山越の親倍に振りこんでしまうが、それを他家の安手頭ハネで命拾いして優勝を拾った)。元々研修生の身で正式なプロではないにも関わらず勝ち進んでしまい当時の理事に疎まれていた事に加え、このような勝ち方をして「ラッキー勝ち」と揶揄されたことでその理事に暴力を振るってしまい、タイトルは剥奪される。その後安永に「東空紅」に連れて来られ、そこで傀の麻雀を見て衝撃を受ける。それ以降「東空紅」へ通い、彼の強さの秘密を探ろうとする。「東空紅」ルール(東風戦アリス)での勝ち方を見つけ、勝負に勝つようになる。が、その直後忽然(こつぜん)と安永の前から消息を絶ち、長い間行方不明だった。 13巻で母の死を機に旅に出て大阪・九州に行き、代打ちになっていたことが判明。風貌も大きく変化した。東京に戻り安永と再会し、傀と戦うこととなる。西日本仕込の完先麻雀で手役確定思考が強かった。しかし傀に弱点を突かれて翻弄されるも、自分の打ち方を対局の中で進化させていった。 代打ちで培った雀力は傀も認めたらしく、傀に対局後「…名は?」「…水原祐太」と名前を尋ねられた作中唯一の人間である(他の傀と渡り合えた相手は、名が売れていたり卓入りする際などに名乗る機会があった者もいる)。 さらに20巻での傀、安永、友人のジョージとの激闘ののちに、ジョージとともに日本全国を巡り麻雀を打つ旅打ちに出た。 門前派であるため鳴き麻雀が苦手であったが、傀、安永、ジョージ、日蔭など様々な強敵との対戦を重ねるごとに、その弱点は徐々に克服されており、今なお進化し続けている。傀の強さを目指し、対戦相手の打法を真似つつオリジナルを加えている。最近ではノガミの秀と親しくなり、妖怪の『鵺』に例えられた。 また、日蔭との対局中にも、「傀さんのように打っているんだ」と述べる場面があり、傀を強く意識し、目標としていることが感じ取れる。鉈切が主催したTV企画に一般参加者として参加し、カーテンで仕切られ私語も禁止され表情やアイコンタクト等を封じられた条件での対局においては、黒ずくめの服で訪れた事に加え顔が写っていなかったことから、「傀さんのように打ってみた」としてモニターごしで観戦していて傀との対局経験がある鉈切に「傀がきた」と思い込ませている。集中が極限に達した時、傀がいないにも関わらず「ああ…人鬼はそう打つのか…」と傀の手筋の幻を見るなど、「むこうぶち」に近づきつつある。 この作品ではほぼ全ての話に傀が登場するが、まれに傀がまったく登場しない回もあり、その場合は話の中心には水原祐太が存在していることが多い。このことからも、この作品において祐太がかなり特殊な存在であることがわかり、本作の第二の主人公とも言うべき存在である。 性格は登場初期は一見、謙虚な物腰の内に熱く感情的な一面を秘めたものから、再登場時は飄々(ひょうひょう)として人懐こさと少年らしさが見え隠れさせたが、内に秘めた意地は変わらず、勝負時に表に出る。 旅打ちの中、傀の立つ「むこうぶち」を目指す。 バブル崩壊後は麻雀雑誌のライターや漫画原作者の仕事もしていたが、ヒットには恵まれず、2008年の時点では消息不明となっている。 条二(じょーじ) ごつい体格と坊主頭が特徴の青年。体育大中退の元レスリング選手。裏メンをして稼いでいたが水原祐太と友人になったことがきっかけで傀と対戦し敗北、祐太と二人旅打ちに出る。雀風は鳴き麻雀一筋だが安易な速攻ではなく、染め手傾向に多く字牌を絞るため、プレッシャーを与えて相手の足を止め高い手作りをする重厚な打ち筋。 左手マヒの麻雀狂や流浪の裏プロ・日蔭との邂逅を経て打ち手としての「線引き」を考えるようになる。かつて大学のレスリング部で、自分に実力が遠く及ばない先輩の事を自分がどう思っていたかを思い出し、今の祐太が自分をどう思っているのかを悟る。ある雀荘のママと深い仲になったことで傀の領域を目指して一線を越えていこうとする祐太を見送る。祐太からの友情に複雑な感情を抱きつつも、その後も連絡を交わしている。
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