東空紅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 05:34 UTC 版)
河田(かわだ) 赤坂の雀荘「東空紅」のマスター。かつて「東空紅」は高レートも手がけていたが、好景気によるマンション麻雀の台頭で現在はアリス麻雀による低風速の道を選んだ。高レートで有名な傀や安永が、そんな自分の店を今でもひいきにしてくれることを「雀荘冥利」と喜んでいる。物言いがやや文学系チック。 上島(うえしま) 「東空紅」の常連客で、本職はインテリアデザイナー。オカマのような口調で話すことが多い。マスターいわく「遊びがキレイ」で、一見の客も生かさず殺さずの闘牌で常連客に引き上げる凄腕。店で傀とは何度も対戦しているが、本人の言によれば、それは傀が最も多くの金を搾り取るためにわざと完全に殺さなかっただけで、トータルでは高級外車が何台も買えるほど負けている。しかし、決して下手な相手にカモられないからこそなので、その腕は確か。 本業の都合で香港へ旅立ち、二度と傀と打つことはないと残念がっていた。 村田(むらた) 2浪2留に加え、最初に入社した会社は1年目で退職し転職しているため、一般的な入社2年目の24歳と同期になっているふとっちょの29歳の青年。「すんません」が口癖。 「東空紅」に通っている客の一人で、仕事が終わってから夜11時までという時間を決め、高くないそこそこのレートで毎日コツコツ打っている。麻雀の腕は間4ケンや筋などの基本的な知識こそあるものの安永曰く「お子様レベル」と言われる程度。しかし一方で"天然で深く考えずに打つ限りは"とてつもないツキを持っており、配牌が悪いことはほとんどなく、カンチャンがあってもすぐに引き、リーチをすればすぐにツモり、アリスも必ずつく。難しい局面ではしばしばセオリーからすれば無駄や暴牌に思える打牌をするが、他家が待っていたポン材を食わせてツモ巡が変わった結果逆に彼のアガリになったり、振り込むもののセオリー通りだったら本命ド高めの跳満だったのが5200点で済んだりなど、それらは全て結果的に正解だった打牌になる。 傀ともしばしば同卓することがあったが、元々の配牌やツモからくるスピードに加え、セオリーからすれば裏目を引いてしまいがちになる局面でも必ず正解の一打を選ぶため、彼が普段通っているレートの中では毎回傀にも勝ち越していた。 しかしある時、彼が子供のころから憧れていた「父親が乗っていたポルシェ356C」の購入の目処がたったがため安永に高レートの卓の紹介を頼み、そこで再度傀と同卓する。最初の方こそ天然で打てており順調にアガっていたが、高レート故のプレッシャーに加え、途中で傀が仕掛けた役もドラも捨てたカンチャンリーチに深読みしすぎて引っかかったことを切っ掛けに天然で打てなくなり、自分であれこれと小細工しようとして泥沼に嵌った結果、降ろしてきた貯金の大半を失ってダウンした。 なお負けはしたが、全額失う前に見ていた安永が止めたため破滅はしておらず、その後も元のそこそこのレートに戻って店には通っている模様。また貯金は失ったが、中古ポルシェを取り扱っている友人に普段からの誠実な人柄を見込まれ、残金を手付金として分割で結局ポルシェの購入はできたらしい。
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