構造と運用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 17:47 UTC 版)
パントガンは特注設計された一品物が多かったため、その性能やデザインの幅も広かったが、口径はしばしば2インチ (51 mm)以上で、1度に発射される散弾の重量は1ポンド(0.45 kg程度)を超えることもあった。また、1度の射撃で水上にいる水鳥を50羽以上撃ち落とすことができた。非常に大型で反動も強く、射撃のためには平底船に据え付ける必要があった。パントガンという呼称はこの使用法に由来する。猟師は標的となる水鳥の群れを驚かせないように、船竿やオールを用いて静かに船を進めなければならない。通常、パントガンは船底に固定されているため、照準を定めるには船自体を動かす必要があった。射撃時の反動で船が数インチほど後退することもあったと言われている。効率的に猟を行うべく、10隻程度のパントガン船による船団が組まれることもあった。 アメリカ合衆国ではパントガン猟による乱獲が水鳥の大幅な減少を招いたため、1860年代までに大部分の州で禁止猟具に指定された。1900年のレイシー法(英語版)では狩猟肉の州間移動が禁止され、1918年に定められた一連の連邦法において商業狩猟が完全に違法化された。 イギリスで1995年に行われた調査によれば、50丁程度のパントガンが依然として使用されていた。イギリスにおいてはパントガンの口径は1.75インチ (44 mm) (1 1/8ポンド)と法的に制限されている。1897年のヴィクトリア女王のダイヤモンド・ジュビリー(英語版)(在位60年周年記念式典)以来、リンカンシャー・カウビット(英語版)のカウビット・ウォッシュ(Cowbit Wash)にて行われる戴冠式(Coronation)や記念祭(Jubilee)においては祝砲としてパントガンの射撃が行われている。エリザベス2世女王のダイヤモンド・ジュビリー(英語版)では、21丁のパントガンが祝砲として用いられ、1丁ずつ順に射撃を行った後、21丁の一斉射撃が行われた。
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構造と運用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/27 00:08 UTC 版)
円盤形金属製で、本体円周部には環(外縁部に2ヶ所)と紐(外縁部に2ヶ所)が対称に付いており、地雷同士の結合や、紐を伸ばしての投擲に使用できる。作動は圧力発火による。140kgの荷重が信管にかかると、信管内部の駐栓が切れ、撃針が解放される。撃針はばねによって推進し、雷管を叩いて発火させる。 九三式地雷信管は全長45.5mm、直径18mm、重量約50gで、防湿のため収容筒内に1個ずつ密封して保管される。信管にも撃針ストッパーとなる、安全螺という安全装置がある。これは、信管の頂点に取りつけられたキャップ状のねじ蓋のことで、キャップには「安」の字が印されている。信管は接続覆いを除去して地雷の中央にねじ込み接続する。 地雷本体には安全器があり、信管装着後にも信管と蓋螺(地雷の上面中央部にある蓋)の間にこの安全器が装着され、「安」の文字を表示してストッパーがかかっていることを示す。信管装着の際には、安全器の安の字を上方に向け、安全器の上下に塞環をあて、これを信管の上部にはめこみ、最後に蓋螺をつける。使用の直前には螺蓋を外し、安全器を除去してから用いる。 九三式戦車地雷は通常1個を埋設し、威力を補う際には2個の底部を合わせ、付属の紐を結束して埋設する。地表から5センチ以下の深さに埋設することとされ、軟弱地では底に板を敷いて用いた。凍結地帯や道路上では、本体が地面よりもわずかに高く露出するよう埋設することとされた。設置時に安全器・安全螺は捨てないよう指示された。
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