書店ガール
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『書店ガール』(しょてんガール)は、碧野圭による日本の小説シリーズ。書店を舞台に、女性書店員のコンビを主人公とする職業エンターテインメント小説である。
- 1 書店ガールとは
- 2 書店ガールの概要
書店ガール(ブックストア・ウォーズ)
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「書店ガール」の記事における「書店ガール(ブックストア・ウォーズ)」の解説
西岡理子は、40歳独身でペガサス書房吉祥寺店の副店長、バイト5年を経て正社員となる。小幡亜紀は、27歳で理子の部下、コミック売り場担当店員で、取引先の会長の孫でコネ入社であるために最初から特別扱いで正社員である。理子は、自由奔放で協調性を欠き、裕福な家庭育ちで、幸せを無自覚に振りまく亜紀を嫌っている。亜紀も提案にダメ出しばかりで、保守的な理子に反発心を抱いている。立場、性格、境遇の違うふたりは対立していた。亜紀は、女子スタッフに人気のある同僚の三田と付き合っていたが、半年前に三田と突然別れて、今の夫である一つ星出版の小幡信光と付き合うようになる。それから女子スタッフとの間の亀裂が深まって嫌がらせが始まる。亜紀の結婚披露パーティーでのトラブル。そして理子と別れた一つ星出版社の柴田が、亜紀への結婚祝いを小包で書店宛に送り、送り主の名前を見た理子が、発作的に開封するなどトラブルが重なる。それでふたりの関係は、さらに悪化する。 やがて理子の店長昇格が決まる。店長就任の初日の朝に父親が、急病で病院に運ばれる事態になり、理子は欠勤する旨を電話でフロア長の畠田に伝えるが、来店した本部の渡部専務に無断欠勤しているように説明される。本部に謝罪に行った際には、半年後の吉祥寺店の閉店決定と複数の店員から理子に人格的な部分に問題があると指摘されていることを告げられる。理子は店に戻り、信用している三田に自分の態度について尋ねてみる。亜紀と以前付き合っていた三田から返ってきたのは、理子が明らかに亜紀に対して感情的で亜紀を嫌っている、亜紀が若くて綺麗で恵まれた境遇にあることに女性スタッフが嫉妬している、という予想外の言葉に愕然とする。その後に理子から閉店の話を聞いた亜紀は、店の危機に一致協力するために理子に休戦を提案し、理子も承諾する。そして店長会議に出席した理子は、新店長としての挨拶の際に売上目標を掲げて、店舗存続のために努力することを宣言し、社長から目標達成すれば店を存続させる確約をもらう。そして理子と亜紀たちの閉店阻止の戦いが始まる。理子は、スタッフの意見を聞くために面談を行い、業績向上のための店舗改善の提案を積極的に採用していくことから始める。一方の亜紀は、何かやりたい思いで事前の相談もせずに、伸光が以前担当していた人気漫画家あがちなおにフェア企画について打診して、フェア期間にサイン会やトークショーまでやる同意も得てしまう。この企画が原因で一つ星出版社内でトラブルを起こしてしまう。フェアのサイン会では、あがちの新刊本が一つ星出版の圧力によって直前まで不足する窮地に陥るものの、柴田やスタッフたち、さらに系列他店からの協力でフェアを無事成功させる。またフロアの垣根を超えた共通企画を行うようになり、ブックフェア「吉祥寺を舞台にした作品」を開催しフェアは盛況のうちに終わる。最終的には、半年間のスタッフ全員の努力と奮闘が実を結び、店長会議で約束した目標を達成することができたので、店の存続を全員が確信する。 社長から直々に報告を聞きたいと言われ、理子は意気揚々と本部に出かける。しかし報告への返答は「閉店は覆らない」であった。理子は食い下がるが、ビルの賃貸の問題や大型書店の新規出店計画などを理由に話を退けられる。なお食い下がる理子は吉祥寺店は1号店で会社の象徴だと口にするが、その言葉とほぼと同時に社長が感情的に口を開き、社長はペガサス書房を仕方なく父親から継いだことと、ペガサス書房の象徴である1号店の吉祥寺店を閉店させたいという自らの意思を表にし、理子を退けたのであった。 閉店が決定したことで理子は辞表を提出し、書店近くの居酒屋でいた。亜紀が合流して自分も辞表を提出したと話す。そして亜紀は、常連客の星野が電話を掛け直してほしいというメモを理子に渡す。電話をかけて戻ってくると、話の内容は、駅前にできる大型書店の店長職への誘いとスタッフを何人連れて来てもよいという内容だったと亜紀に話す。星野は、九州の有名な大型書店の社員であった。結果としては閉店になったが、スタッフ全員は、この半年間の理子の精一杯の頑張りに感謝の念を抱くとともに自分たちが半年間、目標達成のために働き続けたことから満足感と達成感を得ていることに気付くのである。
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