更新工事・冷房化工事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 04:25 UTC 版)
「京成3200形電車」の記事における「更新工事・冷房化工事」の解説
1985年(昭和60年)7月から1989年(平成元年)6月にかけて更新工事と冷房装置の搭載が行われた。3150形に引き続き前面前照灯・尾灯の位置変更、急行灯の新設、妻窓の廃止、ユニット間貫通路の狭幅化(分割可能に)、室内化粧板の変更(ベージュからイエロークリームへ)、ファンデリアを首振り扇風機に交換、電動発電機の大容量化(CLG-319からCLG-355-Aに交換。ただし3221 - 3260と3291の41両はCLG-319を廃し、静止形インバータ(SIV)のBS-483-Bを先頭車のみに搭載。3294のみ引き続きCL-319を使用)、ベンチレーターを廃し分散式冷房装置PU-15の設置などが行われた。 3150形の更新工事との相違点は以下の通りである。 側窓がユニット構造化されたほか、前面貫通扉には電照種別表示器が設置された。 3500形と同様に、先頭車両は編成の中間に連結される際に運転席と助士席を仕切れるように変更され、前面貫通扉で助士席側を、室内側乗務員室扉で運転席側を仕切る方式に変更した(従来の赤電は全車貫通扉で運転席側のみを仕切っていた)。そのため、室内側の横引き扉は廃止され、ステンレス製の折扉を新設した。 室内蛍光灯は1両あたり4台を停電時の予備灯にし、白熱灯による予備灯は廃止された。この蛍光灯は昼白色タイプを使用していたが、後に破損時による事故防止のため、2004年4 - 6月の時点で在籍していた車両のすべての蛍光灯を飛散防止形白色タイプに交換した。これにより多少室内の色温度が低くなり、イメージが変わった。 3150形では乗務員室後部の冷房ダクト内に扇風機が設置されていたが本形式では省略された。 3294・3295・3298の3両を除きC-1000形空気圧縮機の駆動電動機を直流から交流に変更し、交流化されたものをAC-1000と呼ぶようになった。この交流化(AC-1000への変更)は後に3300形更新車に引き継がれたほか、1988年(昭和63年)以降に冷房化工事を行った初代3050形・3100形(初期工事車は除く)や、更新工事・冷房化済みの3150形の一部編成(3050形などの廃車発生品)でも実施された。 側面表示灯は3204・3212・3216編成が電球が2灯式に、それ以外はLED式となった。 冷房化に伴い、冷房化前に交換したものも含め新造時から使用していたものはなくなった。 6M車で東洋製のTDK-816-Aの主電動機を使用していたは3221~3228・3261~3264は3300形と同様にTDK-816-A1に換装した。また、TDK-816-A01を用いた車両においては同品新品に交換したほか3291~3294はVVVFインバータ制御化を行ったため全交換。また、6M車で三菱製のMB-3097-Cの主電動機を使用していたは3237~3240・3249~3252・3265~3272は3300形同様のMB-3097-C2に交換、3241~3248・3273~3276はMB-3097-C3に交換した。その後、1993年5月に3237~3240、1993年8月に3267~3268でMB-3097-C2からMB-3097-C3に交換し、後者の主電動機は3300形でも更新後に交換した車両がある。 紙面では新造時の東洋製はTDK-816-A主電動機、三菱製はMB-3097-Cで掲載されていることが多いが、実際更新後は試験用だったTDK-816-B主電動機を除いても4種類あり、TDK-816-AとMB-3097-Cは交換により冷房化を伴った更新後は消滅している。 更新期間も4年と長かったことや、昭和から平成へ元号が変わった時期でもあったことから、室内の更新時期を示すプレートも以下の4種がある(表記はすべて元号)。 1986年(昭和61年)更新分まで:青地で平行四辺形 1987年(昭和62年)更新分:横長い六角形 1988年(昭和63年)更新分:楕円がかった白と青のツートンカラー 1989年(平成元年)更新分から:「千葉大栄車両」の千葉のサインが消去。なお、3300形最終更新分までは八角形がかった黄色と青のツートンカラーである。 車両により工事形態が異なるため、グループ別に解説する。
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