教育総監就任と二・二六事件とは? わかりやすく解説

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教育総監就任と二・二六事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 02:02 UTC 版)

渡辺錠太郎」の記事における「教育総監就任と二・二六事件」の解説

1930年代前半陸軍では皇道派実権握っていたが、その中心人物であった荒木貞夫陸相昭和維新断行求め青年将校突き上げ応じなかったため急速にその名望失い1934年病気理由として陸相辞任した陸相後任には荒木真崎甚三郎親しくしていた林銑十郎就任し真崎教育総監回った荒木真崎らの党派的行動嫌気がさしており、陸相就任後皇道派制する側に回った翌年7月真崎教育総監更迭されその後任として渡辺選ばれた。 人事後の7月18日行われた軍事参議官会議において、退任納得いかない真崎荒木陸相対峙した。永田鉄山軍務局長黒幕であると見ていた真崎は、永田三月事件の際に執筆したクーデター計画書を持ち出した渡辺からこれ私文書なのかそれとも機密書類なのかと尋ねられ荒木機密文書であると述べたところ、渡辺は、機密文書を一参議にすぎない真崎がなぜ所持しているのか、この場でそれを持ち出すのは永田を陥れようとする策略ではないのかと真崎荒木厳しく追及した渡辺給料大半丸善書店支払いに充るなどリベラル派教養人であり、教育総監就任後第3師団将校たちに対して真崎による国体明徴訓示批判した軍事参議官会議におけるやり取り真崎によって青年将校漏らされ、さらに国体明徴声明への批判天皇機関説擁護捉えられいずれも青年将校憤激買った荒木はこれらが渡辺襲撃目標となった原因であると述べている。 1936年2月26日皇道派青年将校により二・二六事件発生した斎藤実内大臣私邸において襲撃殺害した坂井直中尉高橋太郎少尉安田優少尉率いる兵150部隊から安田少尉高橋少尉が兵30率いて杉並区上荻窪の渡辺教育総監私邸午前六時頃に襲撃し表門から入り玄関前に機関銃据えてこれを乱射裏庭から室内侵入して廊下から寝室に向け機関銃発射、さらに銃剣殺害した殺されることを覚悟した渡辺は、傍にいた次女和子近く物陰隠し拳銃反乱軍迎え撃った布団にして応戦したとの記録もあるが、和子証言によると、最期迎えた時の渡辺銃弾避けるために畳の上に体を伏せ拳銃構えていたという。同じく和子証言によると、機関銃弾を受けた渡辺の脚は骨が剥き出しとなり、肉が壁一面飛び散っていたという。 磯部浅一渡辺殺害目標選ばれたことについて、「渡辺同志将校を断圧(ママ)したばかりでなく 三長官一人として 吾人行動反対して断圧しそうな人物の筆頭だ、天皇機関説軍部に於ける本尊だ」と獄中で『行動記』に記している。安田優少尉は、本来渡辺殺害する意図無く陸軍大臣官邸まで連行するのが目的であった供述している。 渡辺邸には警護のため牛込憲兵分隊から派遣され憲兵伍長憲兵上等兵常駐していたが、襲撃前に電話受けて2階上がったままで渡辺警告することも護衛するともなく不審な行動だったと和子疑問抱いている。和子と殺害犯の安田少尉の弟・安田善三郎とは和子亡くなるまで交流があった。 渡辺位階勲等正三位勲一等功五級であったが、死去の後に位階一等追陞されて従二位叙され旭日桐花大綬章授与された。 東京都多磨霊園墓碑顕彰碑がある。地元である愛知県には、岩倉市の正起寺に墓があり、小牧市西林寺銅像がある。

※この「教育総監就任と二・二六事件」の解説は、「渡辺錠太郎」の解説の一部です。
「教育総監就任と二・二六事件」を含む「渡辺錠太郎」の記事については、「渡辺錠太郎」の概要を参照ください。

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