改良復元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 15:43 UTC 版)
2008年10月16日、慶尚南道と泗川市が復活号を2機復元して1機を博物館に展示し、もう1機は泗川航空宇宙博覧会で行われる祝賀飛行などの実際の飛行任務を行えるようにする計画を発表した。この復元計画は単なる復元ではなく機体の改良を行い、2004年に空軍が復元した機体の形状は維持するものの、最初からすべての設計プロセスを電子化し、最新の設計と製作技術で性能が一層向上した機体を製作することを主な目的としていた。これはまた、慶尚南道の航空産業インフラを利用した小型航空機の開発を促進し、最終的には中型民間航空機の最終組立工場を泗川市に設置して、泗川市を北東アジア航空産業の中心地として成長させ、韓国を航空産業先進国にするという意志が反映されたものだった。 改良復元事業は2009年4月から開始されたが、慶尚南道と泗川市がそれぞれ5億ウォン、計10億ウォンを投資して、慶南テクノパークの主導のもと、各事業統括管理、概念設計、基本設計および性能解析は慶尚大学校が、部品製作、試験評価、組立、飛行試験はスソン機体産業が担当した。また、2004年の復元作業に参加した第81航空整備廠の整備士の支援を受けることとし、李元馥ら航空関連の専門家7人を諮問委員として委嘱した。2009年7月6日には円滑な復元のために大韓民国空軍から2004年時の設計図面を提供され、これを活用して設計・製造時間を短縮し、開発コストの削減を計った。また、空力解析、飛行性能解析、信頼性解析、縮小模型による風洞実験と飛行実験、構造解析などを遂行し、これを改良型復活号の設計に反映した。機体設計が終わった後、操縦、計器、燃料、各系統の設計が行われた。そして、2010年4月10日には慶尚大学校で復活号改良復元事業の中間報告会が開かれた。この日の中間報告会では、復活号の製作過程に関する報告と一部仕様に関する開示が行われており、慶尚南道の航空産業育成計画についての発表も行われた。中間報告会の後に詳細設計を仕上げ、負荷テスト、推力系統試験、燃料系統試験などの地上試験、部品加工、組立を終えるとされた。 2011年3月には復活号の改良復元作業が完了し、2011年3月16日、慶尚南道咸安郡のスソン機体産業咸安工場で出庫式が行われた。この日の出庫式には李元馥と李仁秀が参加した。2011年6月13日には第3訓練飛行団で改良型復活号の初飛行が行われ、以後、2011年6月15日から28日まで高速地上滑走試験と合わせて計4回の飛行試験が行われた。2011年7月14日には第3訓練飛行団で復活号の改良復元記念式と祝賀飛行が行われた。この日の記念式には金斗官慶尚南道知事をはじめ、泗川市、空軍、慶南テクノパークなどの関係者と関係機関、航空関連企業の代表など約300人が出席し、祝賀飛行時には復活号は2機のKT-1とともに飛行した。祝賀飛行時の操縦はペ・ヨンホ予備役空軍中佐が行った。
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