携帯電話の周波数再編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 04:15 UTC 版)
「800MHz帯」の記事における「携帯電話の周波数再編」の解説
この項での700MHz帯、新800MHz帯、900MHz帯は携帯電話事業者関係での通称である。 2011年12月14日、総務省告示周波数割当計画が改正され、810-850MHz、860-901MHzおよび915-940MHzの間に歴史的経緯からばらばらに各社に割り当てられていた電気通信業務用(携帯無線通信用)周波数は、2012年7月24日までに整理し810-850MHz、860-915MHzおよび945-960MHzに再割り当てされることとなった。周波数の組合せは次表のとおり。 移動局用(上り)基地局用(下り)備考815-845MHz 860-890MHz 新800MHz帯 900-915MHz 945-960MHz 900MHz帯 一方、電気通信業務用などへの割当てを予定していた710-770MHzは、710-750MHzを電気通信業務用に、750-770MHzを公共業務用や放送事業用に割り当てることとなった。 前述のテレビ受像機への干渉対策として上下周波数が逆転している問題も解消され、国際ローミング端末の開発も容易となることが期待される。 同時にauの新800MHz帯に対応しない端末シリーズ(全てのcdmaOneシリーズ、および周波数再編後に発売されたM2M専用端末のあんしんGPS KYS11を除くCDMA 1X(CDMA2000 1X。のちのau 3G)シリーズ)、ごく一部を除くCDMA 1X WIN(EV-DO。後のau 3G)シリーズの2003年冬モデル - 2007年夏モデル、au ICカードを用いない端末)は2012年7月23日以降に使用不可となり、movaもこれより早い2012年3月31日にサービスを終了した。 また、再割当て後の周波数帯に干渉するmova、auの一部帯域も段階的に停波され、影響を受けない範囲でFOMAプラスエリアやauの新800MHz帯など、再編後の周波数に合わせた運用が順次開始されている。 なおKDDI/OCT連合は、2012年にauの新800MHz帯にてLTEサービス(au 4G LTE)を開始した(新規獲得の1.5GHz帯をサブバンドの位置づけで併せて利用)。NTTドコモは、FOMAプラスエリアの帯域を拡張し、従来のUMTSバンド6を包括したUMTSバンド19としても利用を開始した。 2012年2月29日、900MHz帯のSBMへの割当てが決定された。また、700MHz帯については10MHz幅×2を3事業者へ割り当てる予定である事も合わせて発表され、今回取得できなかったNTTドコモ、KDDI・OCT連合、イー・アクセス(現ソフトバンク)に割り当てられると見られた。また、700MHz帯が割り当てられればプラチナバンドを持っていない携帯電話事業者がなくなるため、携帯電話事業者間の周波数帯による電波品質の差はほぼ無くなると見込まれた。総務省案では、上り718-748MHz/下り773-803MHzを予定している。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}これは環太平洋地域で策定が見込まれるAWFバンドの一部に相当する[要出典]が、北米のSMHバンドとは合致しない。 2012年4月17日、周波数割当計画が改正され、714-750MHzおよび770-806MHzを電気通信業務用(携帯電話通信用)に割り当てることとなった。770-806MHzは2019年3月までFPUと特定ラジオマイクと共用するのが条件である。周波数の組合せは次表のとおり。 移動局用(上り)基地局用(下り)備考718-748MHz 773-803MHz 700MHz帯 2012年6月27日、NTTドコモ、KDDI・OCT連合、イー・アクセスの特定基地局の開設計画が認定され、それぞれ10MHz幅×2が割り当てられた。周波数の組合せは次表のとおり。 事業者移動局用(上り)基地局用(下り)KDDI・OCT連合 718-728MHz 773-783MHz NTTドコモ 728-738MHz 783-793MHz イー・アクセス 738-748MHz 793-803MHz その後、3GPPでは、3つの帯域を包括した「バンド28」(APTバンド相当)を設定したため、SIMフリーの端末での3グループ間の相互利用などができるようになる予定(データ通信とVoLTEに関しては、という話)。 2015年3月30日、700MHz帯が、既存のFPUと特定ラジオマイクの全利用者と携帯電話事業者の合意により、共用が開始された。
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