技術・走行機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 23:14 UTC 版)
「阪急電鉄の車両形式」の記事における「技術・走行機能」の解説
マスコンは、過去は神宝線と京都線で仕様が異なっていたが、2200系と6300系の導入を機に、京都線特急の運行上の問題の解決や全線の仕様を第三の仕様で統一する意図もあり、ワンハンドルマスコンを積極的に採用している[要出典]。なお、マスコンハンドルも8000系・8300系までは神宝線は東芝、京都線は東洋電機製と分けられていたが、9000系・9300系からは東洋電機製に統一された。 走行性能の面では特に神戸線・京都線用車両については直線主体の路線ということもあり、戦前から150 kW以上という大出力(神宝線系統は1967年から1969年にかけて実施された架線電圧の昇圧まで、実質的な出力はその80 %に留まっていた)の主電動機を採用し、新性能車(界磁チョッパ車まで)は100 km/h以上まで弱め界磁制御を行うなど高速運転に適合した仕様となっている。同時に経済性も重視され、編成内のMT比は1:1を基本とし必要に応じて電動車比率が上げられる。また異系列間の混結は、空気ブレーキの方式とマスコンの形態が同じであれば制御方式が異なっても可能とされている(例:6000系・7000系・8000系)。 編成形態としては、5100系以降は先頭電動車方式を多用する傾向にあり、そのうえで2両から8両までの編成を組むため、T車(中間付随車)が4両または5両連なる8両固定編成も多数存在する。その後、1000系・1300系(いずれも2代)では再び全先頭車が制御車に変更されている。 京都線の特急用車両である9300系と、「京とれいん」「京とれいん雅洛」のみ、大阪梅田方を1号車として号車番号を付与しており、車体にもステッカーが貼られている。 かつては、国民の祝日に当たる日には、車内両端の貫通扉上に国旗と阪急電鉄の旧社章が描かれた旗をスタンドに差し込み掲揚していたが、後にこの部分は広告掲示スペースとなったためスタンドは撤去され、車内での国旗の掲揚は行なわれなくなった(1000系(2代)などでは落成時からスタンドが取り付けられていない)。なお、同じ阪急阪神東宝グループの会社である阪神電気鉄道では、現在も国民の祝日には車内で国旗の掲揚を行っており、新造車両にもスタンドが取り付けられている。この他、6000系や7000系などで増結用の2両編成の車内には「増結」と書かれたステッカーが貼付されていたが、現在は外されている。 車両正面の方向幕は、2016年12月現在に至るまで運転席側に種別、助士側に行先を表示するようになっている。他社では運転席側に行先、助士側に種別を表示するのが一般的であり、この配置を採用しているのは阪急のみである。過去には3300系・5300系で助士側にのみ手動の方向幕を装備していたこともあったが、現在は中間に閉じ込められた車両を除き両側に電動幕が整備されたため消滅した。なお、能勢電鉄でも助士側にのみ正面方向幕を装備した車両が存在するが、これは譲渡時の改造によるものである。また、日本の大手私鉄では最後まで行先方向板も用いられていたが、本線からは2003年までに、各支線からは2014年までに全て姿を消した。
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