弥生人の身体の特徴と縄文人とは? わかりやすく解説

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弥生人の身体の特徴と縄文人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 10:12 UTC 版)

弥生時代」の記事における「弥生人の身体の特徴と縄文人」の解説

大陸半島から北部九州へと水稲耕作技術中心とした生活体系を伝えた渡来系弥生人形質最も近い集団頭蓋骨計測値に基づく自然人類学研究によると河南省新石器時代人、青銅器時代江蘇人と山東臨淄の人であったまた、眼窩鼻の付け根扁平上下長く丸み帯びていて、のっぺりとしている。また、歯のサイズ縄文人より大きい平均身長162163センチぐらいで、縄文人よりも数センチ高い。しかしながらこうした人骨資料のほとんどは、北部九州山口島根県日本海沿岸にかけての遺跡から発掘されたものであるが、南九州から北海道まで、他の地方からも似た特徴を持つ弥生時代人骨発見されているが、それらは人種間形態とその発生頻度までを確定付けるには至っていない。 近年福岡県糸島半島新町遺跡大陸墓制である支石墓から発見され人骨縄文習俗である抜歯施されていた。長崎県大友遺跡支石墓群から多く縄文的な人骨発見されている。さらに瀬戸内地方神戸市新方遺跡からの人骨縄文的形質を備えているという。ただ、福岡市雀居(ささい)遺跡奈良盆地唐古・鍵遺跡前期弥生人は、弥生系の人骨だと判定されている。 つまり、最初に弥生系と考えられている北部九州瀬戸内近畿地方でさえ、弥生時代初期遺跡からは弥生系の人と判定される人骨出土数は縄文とされる人骨より少ない。水田稲作先進地帯でも、縄文人水稲耕作行ったではないか絶対多数縄文人少数大陸渡来人との協同のうちに農耕社会へと移行した考えられる鈴木尚は、縄文時代から現代まで南関東人骨比較研究後、縄文人から弥生人への体質変化生活環境変化考えた狩猟漁労生活から農耕生活へと生活環境一変させた変革こそ形質変えることになった理解した一方1960年代になると金関丈夫が、山口県土井ヶ浜遺跡佐賀県三津永田遺跡など福岡平野前・中期弥生人骨の研究から、弥生時代の人の身長高く、さらに頭の長さや顔の広さなどが大陸人骨近く縄文時代人とは大きな差があると指摘し縄文人とは違った人間朝鮮半島からやってきて、縄文人混血し弥生人になった考えたまた、埴原和郎は、アジア南部由来する縄文人の住む日本列島中国東北部にいたツングース系人々流入したことにより弥生文化形成されたとの「二重構造モデル」を1991年提唱した。埴原は、人口学推計によれば弥生時代から古墳時代にかけて一般農耕社会人口増加率では説明できない急激な人口増加起きていることから、この間100万規模渡来人流入があったはずだとする大量渡来説も提唱していた。しかし、1996年頃より、炭素年代法と、年輪年代法により、弥生時代開始時期大幅に早くなった。古い弥生時代開始時期よりも数百弥生時代開始時期早くなっているため、埴原の仮説計算根拠失っている。 佐原真福岡平野佐賀平野などの北九州一部で、縄文人渡来人混血した結果弥生文化形成して東に進み混血し名古屋丹後半島とを結ぶ線まで進み水稲耕作定着したとしている。 また丸橋賢は、弥生人形質生来的に退化し易い形質で、「食生活の向上」による咀嚼減少咀嚼力退化繋がり、それが結果的に日本人生命力自体退化繋がったとしている。 そもそも弥生人単一民族ではなく複数系統存在するという見方もある。

※この「弥生人の身体の特徴と縄文人」の解説は、「弥生時代」の解説の一部です。
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