弥生・古墳時代の石錘
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 03:38 UTC 版)
弥生から古墳時代の石錘は九州型土錘・中部型土錘・有溝土錘・小型土錘など地域的なバリエーションを持つ。 九州型の素材は軟質の軽石などで、これを長卵形・分銅形に整形した上で短軸方向に1 - 3箇所の穿孔を施し、さらに一方の端に施溝する。大きさは10グラム以下から500グラム近いものまで多様。九州型は弥生時代からの系統に属し、古墳時代中期まで存続する。古墳時代には博多湾沿岸の福岡県福岡市早良区に所在する西新町遺跡などから出土しているが、九州から離れた若狭湾沿岸の福井県・岡津遺跡からも出土していることから日本海ルートを通じて波及していたとも考えられている。 中部型は硬質の安山岩などを素材とし、形状は有頭の卵形。大きさは500グラム以上が通常の大型で、2キログラムに達するものもある。棒状石錘、有頭石錘とも呼称される。 有溝石錘は周囲に浅い溝が巡らせられたもので、瀬戸内型土錘とも呼称される。小型石錘は両端に突起をもつタイプの石錘。九州北部では滑石製の小型石錘が分布している。
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