市民環境教育活動
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イルカやクジラを通じて、子供たちに動物と共生することを教えたいと、1990年に高校の同級生とHAB21イルカ研究会を発足、「イルカの学校」の代表に就任。1993年から伊豆諸島御蔵島周辺の野生のイルカと交流する御蔵島、和歌山県の太地町での「イルカの学校」スタディツアーを行う。海外ではメコン川に生息するカワゴンドウの絶滅化を救援するための保護運動展開。メコン川イルカ保護教育基金の代表 1997年自ら絵と文を手がけた絵本「おでこちゃんとイルカのねがい」を自主出版。その後、三菱信託銀行研修会社(アップルプランニング)からカンボジア・メコン川イルカ保護キャンペーンとしてカンボジアに「わたしたちはイルカの学校をつくった」を出版し、イルカ保護活動を支援。 続いて2004年、日本評論社から「イルカの学校」を出版。夏休みには、子どもたちの「心のストレス解放」を目的にイルカと交流する「心の授業」を提供している。イルカの子育てを参考に人間の子育てを科学的に解明する「心の授業」を目指す。全国からの子育て相談とイルカから見た教育の講演に応える。 2009年1月、続刊「イルカと遊ぶ」を日本評論社より出版。人とイルカとヒトの交流を科学的に明らかにしてストレスのチェック方法を教える。この本で、自然の中で自分を取り戻し人間らしく生きることこそ心を解放できるというレジリエンス能力の引き出し方から、イルカと人の交流現場を24話にまとめた。 カンボジアのイルカのほかオーストラリア、ニュージーランド、パラオなどの話も紹介している。これら4冊の本の収益を、カンボジア・メコン川イルカ保護基金へ充てイルカの絶滅防止とイルカと心の健康などの活動を支援している。 また東京大学教授・林良博らとメコン川でカワゴンドウの調査を行い、現地で開いた第1回国際会議で、流域40キロをイルカ保護区にする決議を提案した。その後、横浜で第2回国際イルカ会議を主催し、同年同会は第6回横浜環境保全活動賞を受賞。また同年春から東京水産大学で、「野生イルカの生息環境への対応 - 御蔵島におけるイルカの行動と環境について」を研究。カンボジア・クラチエで地元の人々に資源を損なわない漁法やイルカの生態を教える"イルカ塾"を開く。日本とカンボジアのイルカを通した観光を中心にした村づくりを実現した。 HAB21イルカ研究会とカンボジア政府の共同研究活動について2010年4月10日に、東京海洋大学キャンパスの鈴木善幸ホールで15周年を記念シンポジウム「カンボジアのイルカを考える」を開催した。*2006年、東京水産大学客員教授を経て東京海洋大学大学院に再度社会人入学し海洋文化観光学について学ぶ。 2012年1月、カンボジア政府メコン川イルカ保護委員会とWWFカンボジア共催のイルカ保護に関するワークショップに参加。宣言書が採択された。 2001年に建設したHAB21イルカ保護センターはイルカ解剖室やイルカ観光事務所、政府漁業局分室として活動。HAB21クラチェ代表のSEAN KIN漁業局長に管理委託し、市民のための運営と活動を継続。日本とカンボジアの国際交流のためのハブ(拠点)として人材教育と環境教育を目指している。
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