完全デジタル化に向けた措置
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「NHK衛星第2テレビジョン」の記事における「完全デジタル化に向けた措置」の解説
2011年のテレビ放送の完全デジタル化に向けて衛星放送は抜本再編されることになった。これに伴いBS2・BShiは2010年度いっぱいで放送終了することが決定した。BS2は、2010年度を「現在のハイビジョン専用チャンネルとしての最終年度」と位置づけたBShiとの連動性を図り、更に文化・娯楽・教養の番組コンテンツの充実を図ってハイビジョン化につなげる編成が行われた。 総務省における手続きを経て2010年12月9日、NHKから新生BSの概要が発表された。チャンネル通称名・コンテンツを引き継いだBS1と異なり、BS2とBShiは連動性の実績を生かして新しいチャンネル「BSプレミアム」として生まれ変わることになった。これに伴い、BSプレミアムのオリジナルドラマ・アニメなどの放送が決定した。 BSプレミアムの意味合いとしては「見るべきテレビが、ある」をテーマに掲げ、ハイビジョン映像の高画質による高級感のあふれる娯楽(映画・演劇・音楽・芸術)と教養の総合チャンネルの番組を提供するという狙いが込められている。 2011年3月31日24時をもってBS2・BShiは閉局し、BS1は標準画質放送を終了した。その後デジタル放送スロット数変更の作業を行い、翌4月1日朝6時に新生ハイビジョンチャンネル「BS1」・「BSプレミアム」が放送を開始した。アナログBS2に割り当てられていたBS物理11chについては同年7月24日の正午まで「BSプレミアム」のサイマル放送が行われた。その後は通常の番組は放送されなくなり、アナログ放送の終了告知のみに切り替えられた。24時間放送を停止して深夜~早朝の数時間に放送休止枠を設定し、その時間帯に「技術実験」として次世代ハイビジョンなどの試験放送を行うことも検討されていたが、実施されなかった。 新BS1・BSプレミアムの放送開始と同時にBS2で実施されていた地上波放送難視聴者対策放送も終了した。デジタル放送完全移行後も地上波が映らないため、BSアナログを視聴している一部地域にはBSデジタルチューナーを配布し、地デジ難視対策衛星放送で見られるようにする対策をとった。ただし、『連続テレビ小説』と『大河ドラマ』については引き続きBSプレミアムで地上波よりも先に放送される(前者は平日7:30 - 7:45(再放送もあり、土曜には6話連続放送もある)、後者は日曜18:00 - 18:45)ほか、『さわやか自然百景』などごく一部の地上波番組もBSプレミアムで引き続き放送される。高校野球中継・大相撲中継は放送が無くなるほか、地上波ニュース番組のBS同時放送も災害・地震・津波などの全波一斉放送の臨時ニュースを除いて完全になくなった。 さらに大晦日の『NHK紅白歌合戦』も衛星放送からの放送がなくなる。 BSプレミアムのリモコンキーIDはBShiの「3」を引き継ぎ同ID「2」での放送は3月31日24時で終了した。また、BSプレミアム開始の前週からはBShiの欄にBSプレミアムのEPGが表示されていた。 しかし、BS-102chは2011年10月16日まではこのチャンネルを押すと「臨時放送用のチャンネルが休止しているため、ごらんの放送局の別のチャンネルに切り替えます」と表示してBS-101chへ自動的に誘導、ないしは「このチャンネルはありません」と表示されていたが、10月17日のメンテナンス終了以後はEPGの番組表に常時掲載され、放送がない場合、EPGには「(この時間帯は101chをご覧ください。)」と表記された。また102chを押した場合「このチャンネルは休止しています」と表示され、自動誘導されなくなった。この102chでは主にBS1の通常放送を行う101chで特番編成やスポーツ中継などの理由で定時に放送できない場合に備えたマルチ編成のための予備チャンネルとして使われるようになった。2013年1月10日からは102chの欄も使ってメインチャンネルの番組を表示するようになりサブチャンネル終了後、自動的にメインチャンネルの番組に切り替わる。このため、102chでは2年ぶりに通常編成の放送が復活した。 NHKの放送波で「プレミアム」の名称が付くチャンネルは、そのほかに在外日本人向けの「NHKワールド・プレミアム」があるが、こちらは「BSプレミアム」とは違い、娯楽・教養だけでなくニュース・情報番組、スポーツ中継も編成され、有料放送・無料放送が混在する、NHKの海外日本語有料チャンネルである(ワールド・プレミアムでもBSプレミアムの一部番組が放送される)。
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