大戦前の計画推移とは? わかりやすく解説

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大戦前の計画推移

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 08:41 UTC 版)

モンタナ級戦艦」の記事における「大戦前の計画推移」の解説

1936年第二次ロンドン海軍軍縮会議から日本脱退した。これを受け、同条約批准した英米仏の三国は対応を協議し1938年3月末にエスカレータ条項発効した。この結果軍縮会議定められていた戦艦主砲口径基準排水量の上限はそれぞれ14インチから16インチ35,000トンから45,000トンへと拡大された。これに伴い英米仏の戦艦保有制限拡大されることになった。 この時期日本条約制限上回る46,000トン型の16インチ砲戦艦、もしくはそれ以上18インチ砲戦艦を建造していると見なされており、アメリカ新型戦艦は、日本海軍新型戦艦対抗できる性能を持つ必要があると見なされていた。 一方当時アメリカ海軍では「互い偵察艦隊(空母機動部隊)の決戦制空権奪取したのち、味方制空権下で戦艦同士砲撃戦を行うもの」という戦術考えられていた。この際日本偵察部隊金剛型戦艦配属され空母部隊遊撃作戦実施した仮定した際、日米空母部隊接触時、アメリカ重巡以下で構成され偵察部隊砲戦敗北することが懸念された。その為、空母決戦構想が進むにつれ、空母部隊随伴し金剛型大きく上回る砲撃力及び防御力持った高速戦艦必要不可欠考えられるようになったまた、同時に主力戦艦同士砲撃戦となった場合でも、日本戦艦速力上回る高速戦艦保有すれば優位に戦闘進められるという判断もあった。 こうした観点から、新型戦艦計画排水量エスカレータ条項認められ上限である45,000トン級とし、二つの案で検討されることになった一つサウスダコタ級戦艦と同じ27ノット抑える代わり18インチ砲9門又は16インチ12門を備え攻防力強化したスローバトルシップ「低速戦艦(Slow Battleships)」案。もう一つ特殊打撃部隊(Special Strike Force空母機動部隊原型)を引率して味方艦隊襲撃する可能性がある敵艦隊を捜索攻撃し金剛型撃破日本戦列圧倒するため、サウスダコタ級と同等攻防力持った33ノットのファーストバトルシップ「高速戦艦(Fast Battleships)」案である。この二つの案は「低速戦艦」案が後のモンタナ級、「高速戦艦」案が後のアイオワ級として発展していった。 この低速戦艦案と高速戦艦案の検討エスカレータ条項内容確定以前1938年1月から開始された。低速戦艦案は「BB-65」案として、全20種の案が提出され検討された。当初搭載考えられ16インチ56口径砲や18インチ45口径砲等の新型砲は、砲身寿命が短いこと、45,000トン級で搭載すれば十分な防御施せないこと、日本新戦艦18インチ砲を搭載していないとアメリカ海軍情報部が判断したことから見送られることとなった。そのため、20種の案はアイオワ級と同じ16インチ50口径砲を搭載することとなっていた。

※この「大戦前の計画推移」の解説は、「モンタナ級戦艦」の解説の一部です。
「大戦前の計画推移」を含む「モンタナ級戦艦」の記事については、「モンタナ級戦艦」の概要を参照ください。

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