壬申検査関係資料とは? わかりやすく解説

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壬申検査関係資料

主名称: 壬申検査関係資料
指定番号 135
枝番 0
指定年月日 2005.06.09(平成17.06.09)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 歴史資料
ト書
員数 81
時代区分 明治
年代
検索年代
解説文: 明治壬申年(一八七二)五月から十月にかけて明治政府文部省博物局)によって実施され近代日本最初の文化調査壬申検査という。
 明治四年五月二十三日太政官は「古器旧物保存方」の布達行った壬申検査はこの布達に基づき所蔵者から府県通じて差し出された「銘書」(目録のこと)によって実地検査調査のこと)を行うという方法がとられた。実際に六月から九月まで、愛知三重奈良京都などの社寺等町田久成蜷川式胤にながわのりたね】、内田正雄派遣し、これに柏木政矩【まさのり】や横山松三郎らが随行した
 今回は、検査結果目録太政官報告した古器物目録』と、進達はしなかったが「写し取り作業とりまとめである『壬申検査宝物図集』を中心として、これに明治辛未年の「銘書」を含む『府県宝物調書類』を対象とした。
 『壬申検査宝物図集』は実測図および乾拓主体とした拓本類を集成したものである。この作業には町田蜷川内田柏木らがあたっている。特筆すべき八月中旬行った正倉院検査であろう天保八年以来初めての正倉院のご開扉あわせたこの検査は、正倉院宝物一点一点精査し拓本とっている。
 『古器物目録五巻はこのときの調査報告であり、明治七年一月二十二日付博覧会事務局から太政官進達され、同月返付されたものであるこのうち正倉院目録に関しては、博物館において現用供されていたことが各種書き込みからも理解される
 『府県宝物調書類』は大きく四種分類される。①は明治四年の布達に基づく「辛未社寺四民貯蔵宝物取調銘書」等であり、②は明治五年の銘書でこれは同年三月十八日の布達よるものであり、前述壬申検査基礎資料ともなっている。③は明治九年の「社寺宝物調書」でこれは明治八年十二月太政官から京都府などに布達された「二府六県社寺宝取締方」に基づく調査関わるのである。④は「府県博覧会目録」で、明治年の湯聖堂における文部省博覧会などの影響下に、各府県において実施されたものである。これらの資料は、文部省博物局の後身である東京国立博物館一括して保管され今日及んでいる。
 「壬申検査関係資料」は壬申検査のみならず、その前後をも含めた社寺宝物調査実態明らかにするのである同時にわが国文化財保護行政劈頭を飾る資料として貴重であり、また、往時文化財とその保全関わる意識を知る資料としても特筆すべきのである


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