土佐藩における郷士制度とは? わかりやすく解説

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土佐藩における郷士制度

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 14:06 UTC 版)

土佐藩」の記事における「土佐藩における郷士制度」の解説

山内家土佐入封時、掛川城時代までの家臣板垣退助らの家系)や土佐入封の翌年大坂牢人取り立てたもの(後藤象二郎らの家系)を上士とし、土佐にいた郎党地侍郷士としたと説明されることがあるが、実際に有能な人材であれば長宗我部旧臣であっても郷士ではなく最初から上士として召抱えられた場合多数存在する(以下に実例挙げる)。また、郷士であっても上士待遇の「白札郷士」とされた場合もあり、郷士から「白札郷士」に出世できる制度存在し司馬遼太郎歴史小説などにしばしば見られるような「旧長曽我部家臣は、郷士にされ差別的待遇受けたと言う類い短絡な説や「相撲大会称して種崎郷士集め虐殺した」等の話は史実とは異なる。武市半平太祖父の代より白札郷士であったし、坂本龍馬大叔父宮地家なども「庄屋郷士白札郷士(上士)」と家格上がった家である。幕末期には、家老格中老格、馬廻格、小姓格、留守居を以て上士構成した郷士は、基本的に在郷武士であり、土佐藩においては下士の上位に位置づけられていた。関ヶ原の戦い以前旧領主である、長宗我部家遺臣のうち、半農半兵であった一領具足系譜を引く者が多く慶長18年1613年香美郡山田村開発取り立てられ慶長郷士がこの制度端緒となり、その後新田等の開発を行うたびに取り立てられてきた。これらは、長宗我部遺臣の不満を解消し軍事要員として土佐藩正式な体制組み込むとともに新田開発による増収狙ったものであった江戸幕府は、大名統制策として様々な普請外様大名中心に請け負わせており、また、地理的条件から土佐藩江戸参勤掛かる費用莫大であったことから、土佐藩では早くから増収策に熱心であった)。郷士1人当たりの開発許可面積は、だいたい3町ほどであった。なお、長宗我部家遺臣のうち、山内家への仕官応じた名家土佐封前からの家臣同様、上士属した時代進み江戸時代中期には商品経済農村部まで浸透し始める。すると、困窮苦からか、生活のために郷士身分譲渡するようになった当初武士身分の者への譲渡(このケース耕作地売却が主)であったが、次第に、豪農豪商郷士買って郷士となる者が現れている(郷士多様化)。 元禄期に郷士公役に就くことが出来るようになり、下級役人として活躍する者も出てきた。幕末には郷士総数800人を数えた。うち、370人が大組呼ばれ、おのおのが家老属しており、御預郷士呼ばれた残り430人が小組呼ばれ6隊を構成し駆付郷士として、非常時規定の場所で海防従事していた。 多く郷士農村山間部居住していたが、上士居住地である郭中以外の上町下町居住する者もいたようである(→坂本龍馬の家が一例である)。 長宗我部旧臣系の上士 北川氏 - 北川筑前、同弟・北川玄蕃の子吉田氏 - 吉田東洋吉田正春 武市氏 - 武市正恒武市瑞山 宮地氏 - 宮地信貞坂本龍馬大叔父)、宮地茂春 大黒氏 - 大黒清勝無双直伝英信流居合宗家池田氏林氏 - 林政誠池田政承無双直伝英信流居合宗家谷氏 - 谷秦山谷干城 本山氏 - 本山茂任 明神氏 - 明神善秀 鹿持氏 - 鹿持雅澄 小谷氏 - 小谷正臣板垣退助妻の父松田氏

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