国語教育論とは? わかりやすく解説

国語教育論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 04:28 UTC 版)

三島由紀夫」の記事における「国語教育論」の解説

三島は、戦後政府によって1946年昭和21年)に改定され現代かなづかい使わず自身原稿終生旧仮名遣ひを貫いた三島は、言葉にちょっとでも実用的な原理合理的な原理導入したらもうだめだと主張し中国人漢字全部簡略化したため古典読めなくなったとしている。 また、敗戦後日本語廃止してフランス語公用語にすべきと発言した志賀直哉について触れ、〈私は、日本語大切にする。これを失つたら、日本人は魂を失ふことになるのである戦後日本語フランス語に変へよう、などと言つた文学者があつたとは、驚くにたへたことである〉と批判した国語教育についても、現代教育絶対に間違っていることの一つが〈古典主義教育の完全放棄〉だとし、〈古典暗誦は、決し捨ててならない教育根本であるのに、戦後教育はそれを捨ててしまつた。ヨーロッパでアメリカでも、古典暗誦だけはちやんとやつてゐる。これだけは、どうでもかうでも、即刻復活すべし〉と主張している。 そして、中学生には原文でどんどん古典を読ませなければならないとし、古典安易な現代語訳反対唱え日本語伝統歴史的背景無視した利便実用第一主義唾棄し、〈美しからぬ現代語訳精出してゐるさまは、アンチョコ製造よりもつと罪が深い。みづから進んで日本人語学力弱めることに協力してゐる〉と文部省役人教育学者批判し自身提案として〈ただカナばかりの原本を、漢字まじりの読みやすい版に作り直すとか、ルビ入れるとか、おもしろいたのしい脚注入れるとか、それで美しい本を作るとか〉を先生たちにやってもらいたい述べている。 三島は、日本人古典教育衰えていったのはすでに明治官僚時代から始まっていたとし、文化分からない人間官僚)が日本語教育をいじり出して日本人古典文学本当に味わえないよう教育をずっとやってきた〉と述べ、意味が分からなくても「読書百遍意おのずから通ず」で、小学生から『源氏物語』暗唱させるべきだとしている。また、論語』の暗唱漢文素読する本当教え方が大事だとし、支那古典教養なくなってから日本人文章だらしなくなり、〈日本文体〉も非常に弱くなったとしている。

※この「国語教育論」の解説は、「三島由紀夫」の解説の一部です。
「国語教育論」を含む「三島由紀夫」の記事については、「三島由紀夫」の概要を参照ください。

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