吉田家とその親類
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「負けて、勝つ 〜戦後を創った男・吉田茂〜」の記事における「吉田家とその親類」の解説
吉田茂(よしだ しげる) 演:渡辺謙 本作の主人公。 自由民権運動の闘士の子として生まれ、実父の親友であった資産家の養子となり、養父の死去により若くして膨大な資産を相続する。大学を卒業して外交官となり、外務次官、駐英大使を歴任、パリ講和会議にも出席経験がある。戦争末期に反戦活動を展開したために官憲に拘束され、終戦の直前を独房で過ごした。しかし戦後はその経歴を見込まれて政界進出を促され、東久邇宮内閣・幣原内閣で外務大臣に就任し、閣僚の実質的なナンバーツーとして幣原を強力に補佐する。衆議院選挙後、第一党党首となった鳩山一郎が公職追放処分を受けると、鳩山の意思を汲んで自由党総裁となり内閣総理大臣に就任。しかし当初の吉田の政策は国民から理解されず、総選挙の敗北に伴って政権を失う。その後成立した片山・芦田内閣が短命に終わる中、再度首相にとの声が高まり、マッカーサーの支持を得て再び首相に復帰する。 和子曰く「人間嫌い」。直言する自由闊達な弁舌が持ち味で、近衛文麿やマッカーサーといった目上の人物に対しても物怖じしない態度を示す一方、昭和天皇の戦争責任回避のために尽力する。葉巻を好む愛煙家だが、ハバナ産しか吸わないというこだわりを持っている。 小りん(こりん) 演:松雪泰子 吉田と同棲している女性。 芸者の出身。吉田に気に入られて大磯の吉田邸で実質上の内縁の妻となっており、その存在は吉田家の家族の疎遠な関係を助長している。周囲からは後妻にと勧められることもあるが、あくまで陰ながら吉田を支える。一方で、広田静子の自死と首相就任請求を受けて思案する吉田の頬を打って叱咤するなど、芯の強さも持つ女性。 吉田健一(よしだ けんいち) 演:田中圭 吉田の長男。 戦中は出征していたが、戦後間もなく復員する。かねてよりシェークスピアなどの英文学に興味を示している。また幼い頃に世話になった外祖父・牧野伸顕の伝記を執筆している。 仕事に忙殺されて家庭を顧みなかった父を、亡母・雪子を死に追いやった原因と考えており、また同棲している小りんのこともあって、父に対してよい感情を持っていない。その想いは政界へと進出しますます家族と疎遠になる吉田を見るうちにどんどん高まって行く。 麻生和子(あそう かずこ) 演:鈴木杏 吉田の三女。 後の麻生グループの後継者・麻生太賀吉に嫁ぐ。吉田の政界進出を支え、吉田邸の世話や選挙演説の応援にも駆けつけている。 健一とは違って父には同情的で、小りんの存在も認めているが、一方で家族に何の態度も示さない父に対しては複雑な感情を抱いている。 牧野伸顕(まきの のぶあき) 演:加藤剛 吉田の亡妻・雪子の父。 かつては内大臣を10年にわたって努め、昭和天皇の信頼篤い重臣だった。敗戦後は政界へ戻ることはなく、実家で慎ましく暮らしている。雪子の没後も相談に乗るなど吉田との関係は良好で、公務に勤しむ吉田に岳父への義理に拘る事はないと諭す。末期は孫の健一の口述筆記で回顧録を著していたが、第2次吉田内閣発足直前に死去。その報せを聞いた昭和天皇は動揺し、嘆き悲しんだ。 秦野和夫(はだの かずお) 演:螢雪次朗 吉田家の手伝い。 吉田雪子(よしだ ゆきこ) 演:笛木優子 吉田の亡妻。牧野伸顕の娘。 戦前、癌のため既に死去している。吉田との関係は決して悪くなく、公務に明け暮れる吉田に理解を示して慎ましい態度を貫いていた。しかし吉田は結婚式から雪子の死までほとんど彼女を顧みなかったため、健一や和子の不信の種となっている。 麻生太賀吉(あそう たかきち) 演:望月章男 和子の夫。 経済界の重鎮であり、後に吉田に勧められて政界へも進出する。 麻生太郎(あそう たろう) 演:千葉隼大(幼少期:舞原稜大) 麻生太賀吉・和子夫妻の長男。
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