勝頼期の外交と甲佐同盟の締結とは? わかりやすく解説

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勝頼期の外交と甲佐同盟の締結

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/29 19:04 UTC 版)

甲佐同盟」の記事における「勝頼期の外交と甲佐同盟の締結」の解説

元亀年間将軍義昭織田信長関係悪化し、武田氏それまで友好的関係にあった信長手切となり、信長同盟国である徳川家康三河領や尾張への侵攻開始する西上作戦)。西上作戦信玄死去により頓挫し信長将軍義昭構築した包囲網撃破する武田家では勝頼に家督交代し、勝頼は当初信玄期までの外交方針踏襲し反攻強めていた徳川氏対抗するが、天正3年長篠の戦いでは有力家臣多く失う大敗喫しており、佐竹氏らの取次務めていた土屋昌次はこの合戦において戦死している。 長篠における大敗後、武田家では外交方針転換を行う。織田信長とは長篠以降小康状態にあり、相模後北条氏との甲相同盟強化している。天正6年には越後上杉家において謙信死後家督争いである御館の乱発生し、勝頼は北条氏要請介入のため出兵上杉景勝上杉景虎両者和睦実現させ、景勝との同盟関係成立させる甲越同盟)。勝頼の撤兵中に和睦破綻し景勝が乱を制したため北条氏では武田との関係を手切とし、甲相同盟破綻する甲相同盟の破綻により武田氏後北条領国接す西上野や旧今川領国駿河伊豆方面において北条方と抗争態となり、勝頼は上杉景勝関東出兵促しているが景勝領国内が不安定であるため手合実行できず、上杉氏織田氏とは謙信後期手切となっていたため、勝頼は織田氏との交渉や対後北条氏のため新たな同盟模索していた。 そのため同盟関係試みたのが元亀年間以来希薄となっていた佐竹氏との関係で、勝頼期の取次信玄期に甘利信忠土屋昌続両者死去していたため、武田御一門衆武田信豊と勝頼側近西上国衆との取次務めていた跡部勝資担当している。この武田一門信豊と勝頼側近の勝資の組み合わせ甲越同盟際した取次と同様であることが指摘されている[誰によって?]。 甲佐同盟交渉開始時期不明であるが、初見資料天正7年1579年9月6日蘆名氏家臣金上盛備富田氏実宛の佐竹一門佐竹義久書状で、この頃には双方の間で交渉が行われていることが確認される武田氏使者後北条氏妨害受けたため「北国筋」で常陸との往来行っており、佐竹義久蘆名氏に対して伝馬便宜要請している。後北条領国を挟む武田佐竹氏においては使者往来が常に懸案となり、天正9年1581年6月段階武田勝頼条目にいても使者往来について上野沼田城代真田昌に対して佐竹蘆名両氏相談することを命じている。 天正7年9月頃には、武田方は武田信豊佐竹方は梶原政景太田資正取次となり双方誓詞交わし、「手合」について協議している。同時期に駿河国江尻に在陣し後北条勢と硬直状態にあったが、勝頼は佐竹氏との同盟交渉に際して北条方の背後を突く軍事行動要請行っており、勝頼は佐竹方の行動確認するため同年末まで在陣している。 また、天正8年6月には佐竹方から勝頼に対し上野新田表への出兵要請しており、同年9月に勝頼は上野への出兵実行しており、甲佐同盟相互に軍事行動行い機能していることが確認される。勝頼はさらに佐竹氏のほか宇都宮氏佐野氏北関東諸氏とも個別外交関係をもっているが、佐竹氏に対してはこれらの北関東諸族を「諸家」と総称しており、佐竹氏関東における盟主存在認識していたと考えられている。

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