初音ミク楽曲のJASRAC信託と着うた配信に関する騒動とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 初音ミク楽曲のJASRAC信託と着うた配信に関する騒動の意味・解説 

初音ミク楽曲のJASRAC信託と着うた配信に関する騒動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 04:09 UTC 版)

初音ミク」の記事における「初音ミク楽曲のJASRAC信託と着うた配信に関する騒動」の解説

2007年12月初音ミクムーブメントでの代表的な楽曲一つであったみくみくにしてあげる♪【してやんよ】」が、ニコニコ動画運営するニワンゴ親会社であるドワンゴからの着うた配信伴って当時の子会社ドワンゴ・ミュージックパブリッシングにより日本音楽著作権協会JASRAC)への信託が行われたが、これに対しファンからの大きな反発発生した上記のように初音ミク関連楽曲では他のユーザー歌ったPV付けたりといった幅広い二次利用が行われていたが、管理団体管理下におかれることでこうした作品について、たとえ作者利用認めていても許諾手続き利用料支払いが必要となる懸念があった。また、同曲はクリプトン許可得ず楽曲アーティスト名を「初音ミク」として登録されていた。この状況を受けクリプトン側は12月18日JASRAC登録についてなぜその必要があったのか説明求めた初音ミクという表記について事前説明無かった、とのコメント自社ブログ掲載。それに対しドワンゴ・ミュージックパブリッシング12月20日ニコニコ動画ブログニコニコニュース」にコメント掲載しアーティスト名については連絡不徹底による誤りとして謝罪し修正するしたものの、JASRACへの信託についてはクリプトン側も知っていたはずだとし、両社互いに異な主張を展開。更に、ドワンゴから着うた配信されていた初音ミク楽曲一部について作者との契約の無いまま配信が行われているとする疑惑などが浮上し、これらもあわせ両社ブログ上で食い違う主張応酬する事態へと発展した着うた無断配信については、ドワンゴドワンゴ・ミュージックパブリッシングクリプトンクリプトンよりドワンゴとの契約にあたる仲介業者として選定されていたフロンティアワークス作詞作曲者の5者が絡みそれぞれに十分な意思疎通ができていなかった事が原因見られている。しかしながら、これら一連の騒動については最終的に双方の主張食い違い残したままそれまで経緯水に流す形で和解が行われており、詳細について明らかになっていない。なお、「ニコニコニュース」については、和解の後にクリプトンとの応酬係わるコメント削除されている。 12月25日ドワンゴ・ミュージックパブリッシングクリプトン一連の騒動に関する共同声明発表。この件に関する経緯事実関係に関して争わず、独自の主張をしないとした上で今後初音ミク関連コンテンツ新規に配信する場合には、制作者との契約事前に締結し締結が終わるまでは配信しないことを確認したとした。また、権利関係についても、初音ミク制作した楽曲データに関する権利原盤権)はデータ制作者が、楽曲データ使われている楽曲の権利出版権)は作詞・作曲者持ち権利行使代行会社を自らの意思により決定できること、ドワンゴ・ミュージックパブリッシング初音ミク使用して有名になった楽曲管理著作者申し入れる際はJASRACだけでなくイーライセンス他の著作管理団体への信託信託行わないなどの複数選択肢について著作者説明し著作者意思確認してどれを選ぶか決めることなどが示された。 この一連の騒動については、創作者とそれを受け取ユーザーがはっきり線引きされていることを前提とした著作権処理仕組みが、一般ユーザー同士無償コンテンツ利用し合うという状況対応してなかったことに問題の原因があったとされている。着うた無断配信疑惑については、業界慣行からは問題ないとされる契約書を交わす前に口頭での許諾配信をはじめる”といった手順が、一般ユーザー意識とずれていたことが行違い要因として挙げられている。また騒動の背景には、楽曲に関する著作権の他に、コミュニティ上で育ったコンテンツ収入を得る行為好ましく思わない一部ユーザー態度や、パブリックドメインクリエイティブ・コモンズに関する議論影響原因ではないか、との見解出されている。この騒動ではクリプトンクリエイター寄り立場として支持され一方プロやり方を貫くドワンゴ・ミュージックパブリッシングや、JASRAC(ただし、JASRACについては単に事務手続き行っただけである)が批判され一時ニコニコ動画からzoomeへの初音ミクユーザーの流出発生したが、クリプトンドワンゴ・ミュージックパブリッシングの間で比較迅速に関係修復図られたこともあり早期秩序回復しその後流行拡大続けることとなる。また、この後にはネットでの流行配慮した権利処理の仕組みづくりも進められている(詳細初音ミクのメディア展開#ユーザーの楽曲の権利処理参照)。

※この「初音ミク楽曲のJASRAC信託と着うた配信に関する騒動」の解説は、「初音ミク」の解説の一部です。
「初音ミク楽曲のJASRAC信託と着うた配信に関する騒動」を含む「初音ミク」の記事については、「初音ミク」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「初音ミク楽曲のJASRAC信託と着うた配信に関する騒動」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「初音ミク楽曲のJASRAC信託と着うた配信に関する騒動」の関連用語

初音ミク楽曲のJASRAC信託と着うた配信に関する騒動のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



初音ミク楽曲のJASRAC信託と着うた配信に関する騒動のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの初音ミク (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS