騒動の背景とは? わかりやすく解説

騒動の背景

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 05:58 UTC 版)

「加賀騒動」記事における「騒動の背景」の解説

加賀藩前田氏)は100万石以上の外様大大名であり、江戸幕府はその力を削ぐことに力を注いでいた。その一つ目付役として幕府より加賀藩派遣され本多家存在であった藩主背後幕府威光背負った本多家意向尊重せざるを得ず、藩の運営本多家はじめとする年寄衆を含む重臣会議決定されることになっていた。第五藩主となった前田綱紀藩主による独裁体制をめざし、藩政改革進めた一方加賀藩財政元禄以降100万石の家格維持するための出費増大領内金銀山の不振により悪化一途辿っていた。 享保8年1723年)、藩主綱紀隠居し息子前田吉徳第六藩主となった吉徳はより強固な藩主独裁目指した。足軽三男御居間坊主にすぎなかった大槻伝蔵側近として抜擢し吉徳大槻コンビ藩主独裁体制目指す一方、藩の財政改革にも着手する大槻米相場用いた投機、新税の設置公費削減倹約奨励行った。しかし、それらにより藩の財政悪化止まったものの、回復には至らなかった。さらに、悪化食い止めたことを良しとした吉徳大槻厚遇したことで、身分制度破壊し既得権奪われ門閥派の重臣や、倹約奨励により様々な制限課され保守的な家臣たちの不満はますます募り前田直躬を含む藩内の保守派たちは、吉徳長男前田宗辰大槻非難する弾劾状を四度わたって差出す至った延享2年1745年6月12日大槻支え続けた藩主吉徳病死し、宗辰が第七藩主となった。その翌年吉徳一周忌過ぎた延享3年(1746年)7月2日大槻は「吉徳対す看病不充分だった」などの理由で宗辰から蟄居を命ぜられた。さらに延享5年1748年4月18日には禄を没収され越中五箇山配流となる。

※この「騒動の背景」の解説は、「加賀騒動」の解説の一部です。
「騒動の背景」を含む「加賀騒動」の記事については、「加賀騒動」の概要を参照ください。

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