騒動への反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/02 03:41 UTC 版)
今回のオリンピックに審判員として派遣されたインターナショナル審判員である大迫明伸は、「ここまでジュリーが入り込んでくるとは思わなかった。やりにくいし、今までと全く異質の大会」と語った。また、ジュリー制度に関して、審判員の立場から次のように言及した。 「最初のうちはジュリーの意見があっても最終的な判断は審判員3名による合議によって決定されていたが、いつしか主審はインカムを装着させられるようになり、ジュリーから具体的な技の評価や判定に関する指示を受けることになった。ジュリー側は、「われわれは3方向からビデオを取っている(CAREシステム)。それをチェックするわけだから100対0でわれわれの方が正しいんだ」「何回もビデオを確認しているんだからわれわれの方が正しい」という論理で押し通してくる。ジュリーで特に大きな権限を有しているのは、バルコス及びバルコスと同じIJF審判理事のオランダのヤン・スナイデルスである。各国の審判員もこれが異常な事態だと認識していたものの、この現状を改めさせることも出来ず今大会まで来てしまった。IJFの審判委員会がオリンピックの審判員を選ぶことから、審判員側も選ばれるためにIJFに覚えめでたく思われたいという心理が働いて、ジュリーの判断に阿諛追従してしまう。また副審は、旗判定の際に主審はジュリーの指示を聞いているだろうから、それに従っていれば安全だとの思いで、ワンテンポ遅れて主審の判定に合わせる傾向もある」 全柔連強化委員長の吉村和郎は「そもそも韓国(曺準好)に上がることがおかしい」と憤慨しつつ、「判定が覆るなんて見たことがない」とあきれ果てた。 東海大学教授の山下泰裕は、「普通は旗判定がくつがえることはないが、今回は明らかな審判のミスだった。」と述べた。 山口香は「(ジュリーの介入は)主審と副審の計3人で判断できない場合に限るのが筋。これでは審判が存在する意味がなくなってしまう」と疑問を呈した。 一方、試合を実況していた韓国のKBSテレビの解説者は判定が覆されると、「そんなばかなことがあるか。どうしてこんな判定ができるんだ」「チョは勝ったんです」と絶叫した。アナウンサーも「話にならない判定だ。きょうのことは、わが国民は必ず記憶する」と捲くし立てた。
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