初代 CB5/CC2/3型(1989-1995年)
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「ホンダ・インスパイア」の記事における「初代 CB5/CC2/3型(1989-1995年)」の解説
1989年(平成元年)10月12日に5ナンバーモデルのアコード インスパイア(ACCORD INSPIRE)を発売(型式名CB5)。4代目アコードの登場から1か月遅れで発売された。グレードは上位から「AX-i」「AG-i」「AZ-i」の3種。姉妹車は3代目ビガーである。 ホンダは1985年から英国のオースチン・ローバー・グループ(ARG、現:MGローバー)とレジェンドを共同開発・販売していたが、これによりアコードとの間にラインナップ上の空きが生じたため、レンジを埋める上級車種として投入された。当時のバブル景気に多大な販売台数を誇ったトヨタ・マークII三兄弟などのハイソカークラスに当たるモデルでもある。「AX-i」と「AG-i」は内装に天童木工製の本木目パネルを採用しており、「AX-i」には北米産ミルトルの玉杢、「AG-i」には西アフリカ産ゼブラの柾目を使用していた。「AZ-i」には黒色の樹脂パネルが装着されていた。 エンジンは専用設計されたG20A型と2.5LのG25A型。ホンダらしく高回転、高出力を念頭に開発され、スムーズに出力する特徴を備えていた。なお、5気筒特有の1次偶力によるエンジンの振動の対策には当初バランサーを用いていた。独特のFFミッドシップ・レイアウトが採用され、縦置きにしたエンジン横にディファレンシャルギアが置かれているため、駆動軸(ドライブシャフト)がオイルパンを貫通している。なお、以降登場するホンダの高級車はしばらくの間この構造が継承された。 組み合されたトランスミッションは、4速ATの他に、2.0Lのみに5速MT仕様が用意されていた。 1990年(平成2年)8月には、全車にリア3点式ELRシートベルトを標準化。2段モーションオートアンテナやクルーズコントロール、電動格納式ドアミラーもグレードを拡大して採用。 1991年(平成3年)5月には、ハイマウントストップランプ、シートベルトウォーニングを標準化。またTCSと運転席エアバッグ、ABSが全車にオプション設定された。 1991年(平成3年)9月には、特別仕様車「リミテッド」を設定する。 1992年(平成4年)1月30日に、全長を140mm、全幅を80mmとボディを拡大し、アコードを名乗らない3ナンバーモデルCC2(2.5L)とCC3(2.0L)が登場する。 1992年(平成4年)4月には、アコードインスパイアに特別仕様車「スペシャルエディション」を設定。 1993年 (平成5年) 2月には、アコードインスパイアに特別仕様車として「F-ステージ」を設定。「AG-i」をベースとし、オートエアコンディショナーやボディ同色電動格納式リモコンドアミラー等を装備する他、ダーク仕上げ本木目パネル(ゼブラ)を特別装備した。 1994年 (平成6年) 1月には、「25Gi」をベースとした特別仕様車「グランドステージ」を設定。 1995年 (平成7年) 1月に生産終了。在庫対応分のみの販売となる。 1995年(平成7年)4月に在庫対応分が完売し販売終了。 歴代の中で初代の販売台数が一番多く、発売後は日産・ローレルを上回る販売台数を記録し、後に3ナンバーモデルが登場すると、マークIIに迫るほどの売れ行きを伸ばした。ボディは4ドアピラードハードトップのみで、1992年(平成4年)に登場した3ナンバーモデルにも、そのまま受け継がれた。後に販売主力は3ナンバーモデルへと移り、5ナンバーモデルも1995年(平成7年)のモデルチェンジまで併売されたが、グレードは「AG-i」のみに整理された。 特別仕様車には、「AG-iスペシャルエディション」や「AG-i Fステージ」(インスパイアシリーズ生産累計20万台達成記念車)などが存在した。
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