内憂外患と帝権の衰退とは? わかりやすく解説

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内憂外患と帝権の衰退

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 15:10 UTC 版)

パリ・コミューン」の記事における「内憂外患と帝権の衰退」の解説

また、フランス外交面でも失策相次いだメキシコ出兵失敗終わりゲリラ一団による抵抗前にフランス国威地に落ちたイタリア統一戦争時のイタリア王国離反は、ナポレオン三世野望破綻へ導いたガリバルディローマ進軍二度わたって妨げた結果、プロイセン・オーストリアの二大国対す守りをなす、イタリアから信頼を失うことになったあろうことかイタリア王国プロイセン側に寝返ってしまう。外交では孤立化進展していき、プロイセンとの全面対決有利に進めるための強力な同盟国欠いたままで戦争突入することとなった。これらの内憂外患第二帝政命取りとなっていく。 1867年民衆への懐柔策として「集会権利」が認められて、「公共集会」の開催許可されるその結果地区単位とする共和派支援する選挙集会行われるようになっていった。また、デモ活動許されていなかったが、結社の自由がすでに部分的に認められるようになり、互助的な協同組合盛んに結成されるようになった。これらの改革労働者発言力強めた政治活動労働運動認められるうになるにつれて労働者自立性高まりジャコバン派ブランキ派など急進的な革命派形成されるうになる1869年総選挙英語版)がおこなわれる。このときの総選挙ではジュール・フェリーレオン・ガンベタアドルフ・クレミュー、ヴィクトル・ロシュフォール(英語版)など後に仮政府英語版)の要職着任する共和派議員圧勝して292議席116議席、およそ半数議席制するなど反帝政の急進派躍進した。 労働者街をなしていたベルヴィール地区では反政府的な選挙集会開催されていた。このとき、ベルヴィール地区民衆選挙委員会は、「常備軍国家警察廃止」、「言論集会結社の自由」を盛り込んだ独自に選挙綱領―ベルヴィール綱領定めて候補者ガンベタに提示するといった自発性示した。これは議会政治単なる代議制として考え議員の代表によって国民意思表示するという間接民主制に頼るのではなく議員民衆代理人として位置付けて国民意思伝達させるべきだとする直接民主主義理想古くルソー社会契約思想遡る共和主義理念再生見てとれる。1869年総選挙歴史的選挙であった病気がちになっていたことも相まってナポレオン3世政治力はこのとき既に失われ始めていた。1870年エミール・オリヴィエによる新内閣が成立して第二帝政は「議会帝政」へ移行していった。 「ジャン・ジャック・ルソー」および「社会契約」も参照 しかし、1867年恐慌はますますその深刻の度を強めていった。金融資本企業投資手控えたため、フランス銀行マネー滞留して金詰まり状況となっていたのである長期不況となったため、労働者窮状は一層厳しいものとなった1870年ル・クルーゾ炭鉱大規模なストライキ発生したほか、ナポレオン3世従弟にあたるピエール=ナポレオン・ボナパルトロシュフォール同志で『ラ・マルセイユ』の記者であったヴィクトル・ノワール殺害する事件発生したストライキ闘争の激化ノワール射殺事件発生結果反帝政の世論かつてない熱狂様相呈しストライキ賃金闘争の域を超えて大規模な反政府運動へと発展、もはや国内政府統制利かない状況となっていったのである

※この「内憂外患と帝権の衰退」の解説は、「パリ・コミューン」の解説の一部です。
「内憂外患と帝権の衰退」を含む「パリ・コミューン」の記事については、「パリ・コミューン」の概要を参照ください。

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