公共事業見直しと「脱ダム宣言」とは? わかりやすく解説

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公共事業見直しと「脱ダム宣言」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 14:11 UTC 版)

信濃川」の記事における「公共事業見直しと「脱ダム宣言」」の解説

この様信濃川治水・利水為の施設多く存在する。だが、1990年代以降公共事業見直し機運全国的に高まり利根川淀川全国主要河川においてダム始めとする河川施設建設中止相次いだ信濃川水系例外ではなく2002年平成12年)に信濃川水系では最大規模総貯水容量擁する予定であった清津川ダム清津川国土交通省北陸地方整備局)が、2003年平成13年)には戦前から連綿と続き戦後只見特定地域総合開発計画」でも取り上げられた『只見川水力発電新潟分水案』に基づく「湯之揚水発電計画」、その根幹である佐梨川ダム佐梨川新潟県)が上池と共に中止となり長年亘る新潟分水案はここに潰えた県営ダムでも三用川ダム三用川新潟県)が建設中止となっている。 又、国土交通省北陸地方整備局当時建設省北陸地方建設局)は1981年昭和56年)の信濃川洪水機に1954年昭和29年)より構想のあった「千曲川上流ダム計画」を南佐久郡南牧村計画した。これは洪水調節上水道等を目的とした多目的ダムとして、信濃川本川上流堤高約80.0 m、総貯水容量が約70,000,000 tという本格的なダム建設しようとしたのである。 「千曲川上流ダム」が完成する南牧村中心に250戸が水没する他、JR小海線水没する1984年昭和59年)に実施計画調査為の予算付いた住民強硬な反対に遭いその後地元南牧村始め南佐久郡5町村建設推進撤回し反対に回り計画凍結したその後公共事業見直し機運の中で計画再検討され2002年に「千曲川上流ダム計画」は国土交通省によって白紙撤回となった。こうして日本最長河川建設される予定であった唯一の多目的ダム中止されたが、ダム代わる治水代替案確定されていない2004年平成14年)に入ると、長野県知事田中康夫の『脱ダム宣言』によって長野県内計画中の信濃川水系ダム計画纏めて中止となった浅川ダム浅川)、角間ダム角間川)、黒沢ダム黒沢川)、清川ダム清川)が対象となり、有無言わさぬ形での中止であった。この宣言には「先進的な思想」「環境保護重視した良策」「公共事業利権癒着抉り出す第一歩」と賞賛する声が多い。その一方で治水対案根拠薄弱」「住民の安全を無視した愚策」との批判もある。 代替案である「河道遊水池」が結局は名前を変えたダムであるとの指摘もあり、浅川ダム様に下流住民合意得ず中止した面もあるため、洪水多発する信濃川今後洪水起こったときに知事どのような対応を取るのか、注目されていたが、2006年平成18年7月平成18年7月豪雨天竜川流域豪雨による被災受けた。『脱ダム宣言』が直接災害関係していたわけではないにしろ、治水対策不備含め田中県政対す様々な不満が表面化県知事選挙敗北し田中野に下った田中代わり村井仁知事就任した。『脱ダム宣言』については当初批判的発言繰り返していたもの就任後性急なダム建設回帰には慎重な姿勢示したが、2007年平成19年2月河道遊水池穴あきダム)を是とする判断出された。

※この「公共事業見直しと「脱ダム宣言」」の解説は、「信濃川」の解説の一部です。
「公共事業見直しと「脱ダム宣言」」を含む「信濃川」の記事については、「信濃川」の概要を参照ください。

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