俳優転向から現在まで
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1975年に、久世光彦プロデューサーの薦めで『悪魔のようなあいつ』に出演して、本格的に俳優に転身する。転身にあたり、久世の紹介を受けて、悠木千帆(後の樹木希林)と安田道代が興していた芸能事務所に面接を経て所属する。1976年には、樹木の考案で「岸部おさみ」から実父である岸部徳之輔の徳、そして一から再出発という意味合い、樹木と仲のよかった市川森一から名前をもらって)で「岸部一徳」へと改名する。 1990年、小栗康平監督の『死の棘』での演技で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。カンヌ国際映画祭でも本作はグランプリを受賞し、高評価を得た。主演俳優としても頂点に立つが、大林宣彦をはじめ、市川崑、北野武らからもラブコールを受けて作品の常連として出演するなど、その後も様々な役をこなすバイプレーヤーとして活躍する。 俳優転向後も度々音楽活動を行っており、1981年から1983年のタイガース再結成に参加したほか、1988年タイガース・メモリアル・クラブ・バンドに参加し、2年程在籍した。1997年には沢田研二、森本太郎と共に、ロック・ユニットTEA FOR THREEを結成し(現在、活動休止中)、PYG時代〜井上堯之バンド時代を髣髴とさせるプレイを録音した。 2003年、木村拓哉との共演がシリーズとなっていた富士通「FMV」のCMでは、木村とCharがギターを弾くところにベースを弾きながら岸部が乱入するCMバージョンが製作され、ベースの腕前を披露した。 弟の四郎が借金で苦しんでいる時、マネージャーを介してまとまった金銭を四郎に貸した。四郎が、マネージャーを通して後で返すと伝えると「返済不要」と告げたという。 息子の岸部大輔は、パウンチホイールのベーシストとして2004年10月にCDデビューをしている。2008年11月公開の映画『GSワンダーランド』では同一の場面での登場はないものの、親子共演を果たした。また、2010年10月4日放送の『世にも奇妙な物語』にて、堀北真希主演でタイガースのサリー似の男性に恋をしている作品に、書店の店主役で出演している。2012年6月7日放送の『カエルの王女さま』第9話では、父が扮する井坂清忠の青年期を演じた。 2011年9月には沢田研二のコンサート・ツアー「LIVE2011〜2012」に森本太郎、瞳みのると共に参加、33都市、全38公演すべて、全曲においてベーシストとして参加する。また、中学校時代からの親友で、ザ・タイガースのドラマーであった瞳みのるへのメッセージ・ソングとして「Long Good-by」を作詞した。その詞に沢田が補作詞し、森本が作曲して沢田が歌っている。この曲がきっかけとなり、瞳との38年ぶりのツアーでの再会となった。 2013年12月、タイガースが、1969年の加橋かつみ脱退以来、44年ぶりとなるオリジナル・メンバー集結によるライブを日本武道館や東京ドームなどで開催し、全公演に参加した。2014年には、自ら俳優として出演するテレビドラマ『医龍4〜Team Medical Dragon〜』の劇中でシタールの演奏を披露した。 2015年、第23回橋田賞を受賞した。 2017年に古稀(70歳)を迎えたが、瞳みのるによれば、タイガースのメンバーによる一徳の古希を祝う会を京都の先斗町で開いたという。
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