五木、渡の降板とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 五木、渡の降板の意味・解説 

五木、渡の降板

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 23:29 UTC 版)

大脱獄 (1975年の映画)」の記事における「五木、渡の降板」の解説

これらキャスティング変更により、五木立場微妙なものになった。こうなるとタイトル順は、トップ主演高倉二番目大物ゲスト渡、トメ菅原とくれば歌謡界チャンピオン五木はどうしても四番手。当時歌手としての五木ギャラは日だて四、五百万円だったが、映画ゲスト出演だとノーギャラに近い額。これではメンツ立たない上、野口プロも「映画初めてであり、やる以上は歌手チョイ役顔を出したというだけのものにしたくない」と話し東映サイドも「五木さんに出ていただく以上は、やはりそれなりの配役考えなくてはならない」と調整がつかなくなりギャラ問題もあり五木正式に降板申し出た。 本来の台本では高倉と渡はがっぷり四つに組む予定だったため、渡の入院がまた長期になり、高倉菅原ダブル主演趣きで、高倉、渡、菅原の3大スター共演変更になり、実際に3人の名前の書かれポスター製作された。この試み特別出演別にして一作品一スター原則をあえて破る"東映春季攻勢大ばくち"といわれ、三人ギャラ合わせて2000万円制作費三分の一占めた。 ところが、渡はこの年2月公開された『仁義の墓場前後全国キャンペーンで再び体調崩し微熱が続くため1975年2月20日国立熱海病院精密検査受けた本作クランクイン1975年3月初旬迫っていたため、熱海病院主治医から「体が疲労しているのに北海道ロケするなんてとんでもない」と大反対されたため、急遽東映は、渡を特別出演的な役に変更して3月下旬東京スタジオで2、3日で済む撮影変更。渡には充分静養してゲスト出演には間に合うようにしてもらいたいと伝えた高倉菅原、渡の三人の顔が書かれポスターはこの時点製作されたもの。 渡は病床から高倉菅原詫び電話入れた。また渡には体調万全にしてもらいゴールデンウイーク公開予定した東映上半期目玉作品県警対組織暴力』で、再び深作欣二監督組み菅原と渡の初共演全力投球して欲しいと渡にも伝えた。ところが渡の発熱が治まらず、体調悪化したため、熱海病院主治医から入院勧められ1975年3月12日東大病院入院した。ここでの最初診断異常なしだったため、岡田社長以下、東映で緊急会議開かれ、「渡は完全復帰する」と判断し大脱獄』のゲスト出演と『県警対組織暴力』の出演予定通り決めた。しかし高熱続いて下がらず体調回復せず面会謝絶続き1975年3月29日、渡の所属する石原プロ東大病院担当医立ち合いのもと会見開き、「渡の病気慢性感染症で、3か月間の入院が必要。全快までは6か月間、早ければ夏、遅くても秋までは仕事復帰できる」等の病状説明があった。これで渡は前年続いて長期入院決まり本作含め以降全ての仕事キャンセルした高倉、渡、菅原共演以後実現せず終わり、渡と高倉、渡と菅原。の共演永遠に実現することはなかった。 東映は渡降板の対応におおわらわで、どこより焦ったのが宣伝部。『映画時報1975年2月号は、"高倉健渡哲也菅原文太"と三人の名前が大きく書かれポスター表紙だった。また高倉、渡、菅原の顔入りで、「北海道果て、凍る命綱ガッチリ結んだ三人...」とコピー書かれポスターは既に町に貼られていた。「良心東映(?)が看板偽りありでは困る。意地でも封切りまでにはポスター貼り替え見せる」と悲壮な決意で、中には新聞64分の8シードというバカでかい看板含め全国劇場看板全て書き換え配布ずみの71500ポスター全て回収し全てパーになった。また渡が入院した際に特別出演加えた役は松方北大路欣也候補挙がったが、小池朝雄キャスティングされた。

※この「五木、渡の降板」の解説は、「大脱獄 (1975年の映画)」の解説の一部です。
「五木、渡の降板」を含む「大脱獄 (1975年の映画)」の記事については、「大脱獄 (1975年の映画)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「五木、渡の降板」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「五木、渡の降板」の関連用語

五木、渡の降板のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



五木、渡の降板のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの大脱獄 (1975年の映画) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS