二次電池
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/25 01:26 UTC 版)
ニッケル・カドミウム蓄電池(ニカド電池)やニッケル・水素蓄電池などの二次電池では、容量一杯に充電しても、時間の経過と共に徐々に電気の量が減り、取り出せる電気は少なくなる。例えば、1ヶ月で、電気の量が数十パーセント失われる事も珍しくない。そのため、充電しておいて、非常時に備えてしまっておく、という使い方には向かない。尚、非常時に備えた使い方として、平時はトリクル充電を行って満充電状態を保ち、非常時に電源を二次電池に切り替えて用を足す方法もとられるが、機器側の回路が複雑になる。 また、自然放電が大きいことから、流通している間に電気が大幅に失われる。そのため、一般には充電せずに出荷し、消費者が購入してから手許で充電を行って、実際の機器で使用する。 二次電池を内蔵するビデオカメラやデジタルカメラ等の機器では、しばらく使わないで置くと自然放電が進み、撮影時間が短縮される。使用前に充電時間を確保し、満充電になったのを確かめてから使用に供するなど取り扱い上の注意が必要である。 ニッケル・水素蓄電池の自然放電の原因は『正極の自己分解』と『窒素化合物によるシャトル効果』『セパレータへの導電性化合物析出』だとされる。従来はセパレータの厚みを増やす事により自己放電を減らしていたが、セパレータの素材を従来のエチレンビニルアルコール系の親水性ポリオレフィンよりもさらに改良されたスルホン化ポリオレフィンを採用することにより自己放電を減らした。さらに負極の水素吸蔵合金に含まれるコバルトやマンガンが原因であることを突き止め、コバルトやマンガンを使わない『超格子合金』を採用することで、大幅に自己放電を抑える事が可能になった。2004年頃より自然放電があまり起こらないように改良したニッケル・水素蓄電池が開発・発売されている。例えばeneloopは、自然放電が少ない特徴を活かし、充電した状態で販売される。低自己放電型ニッケル水素電池は、セパレータの体積が大きいため、従来の同等品よりも容量が低下して、最高容量の低自己放電型単三型充電池は2500mAhなので同等品の2700mAhと比較して容量が下がる。 なお、鉛蓄電池では、放電しすぎるとサルフェーションの発生により電極が劣化する問題(鉛蓄電池の劣化現象の項を参照)がある。そのため、かつては電解液を抜き取った状態で流通させ、使用開始直前に電解液を注入する方法が採られていたが、最近では自然放電の減少などにより、電解液を入れて充電した状態で流通するものが多くなった。
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二次電池
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 13:24 UTC 版)
詳細は「二次電池」を参照 二次電池は、放電過程では内部の化学エネルギーが電気エネルギーに変換されるが、放電時とは逆方向に電流を流すことで、電気エネルギーを化学エネルギーに変換して「充電」という蓄積が可能な電池であり、一般には「蓄電池」や「充電式電池」と呼ばれる。 鉛蓄電池 リチウムイオン二次電池 ニッケル・水素蓄電池 ニッケル・カドミウム蓄電池 ナトリウム・硫黄(NaS、ナス)電池 ニッケル・亜鉛蓄電池 酸化銀・亜鉛蓄電池 レドックス・フロー電池 全固体電池
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二次電池
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 15:52 UTC 版)
詳細は「リチウムイオン二次電池」を参照 二次電池用途でのリチウム需要は2004年から2008年の間で年間20 %を越える伸び率を示しており、この用途におけるリチウムの需要は将来的にも増加し続けると予測されている。リチウムイオン二次電池は正極材料として主にコバルト酸リチウムが、負極材料としては炭素が用いられており、電解質の支持塩には六フッ化リン酸リチウムが使用されている。リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高い、動作電圧が3.7 Vと高い、自然放電が少ない、メモリー効果がないといった有用な特徴を有しており、携帯機器用の小型電池から車載用、産業用の大型電池まで幅広く使われている。また、一価のリチウムイオンはグラファイトの層間に止まることができることが知られており、リチウムイオン二次電池はこのことを利用している。すなわち、アノードにグラファイトを用いて、リチウムイオンが止まることができるようにしている。
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