丸沼堰堤
| 名称: | 丸沼堰堤 | 
| ふりがな: | まるぬまえんてい | 
| 名称(棟): | |
| 名称(ふりがな): | |
| 番号: | 2434 | 
| 種別1: | 近代/産業・交通・土木 | 
| 国宝重文区分: | 重要文化財 | 
| 指定年月日: | 2003.12.25(平成15.12.25) | 
| 員数(数): | 1 | 
| 員数(単位): | 基 | 
| 代表都道府県: | 群馬県 | 
| 都道府県: | 群馬県利根郡片品村大字東小川字根子地先 | 
| 所有者名: | 東京電力株式会社 | 
| 指定基準: | (二)技術的に優秀なもの | 
| 管理団体名: | |
| 管理団体住所: | |
| 管理団体指定年月日: | |
| 構造形式: | バットレス式鉄筋コンクリート造堰堤、堤長88.2m、堤高32.1m、高欄付、 導水路・上流側コンクリート造擁壁及び下流側左岸石造擁壁附属 | 
| 時代区分: | 昭和 | 
| 年代: | 昭和6(1931) | 
| 解説文: | 丸沼堰堤は,利根川水系小川の上流域で連珠湖をなす,丸沼と大尻沼の狭窄部に築造された水力発電用貯水池堰堤である。 上毛電力株式会社による丸沼貯水工事の一環として,内務省土木試験所長の物部長穂の設計に基づき,昭和3年着工,昭和6年に竣工した。堤頂長88.2m,堤高32.1mのバットレス式鉄筋コンクリート造堰堤である。 厳しい立地及び地質条件の克服のため,資材の減量と躯体の軽量化を実現したバットレス式堰堤として,我が国を代表する遺構である。 大規模かつ技術的完成度の高い構造物であり,近代鉄筋コンクリート造河川構造物の一つの技術的到達点を示すものとして重要である。 | 
丸沼ダム
(丸沼堰堤 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/22 05:07 UTC 版)
| 丸沼ダム | |
|---|---|
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| 所在地 | 左岸:群馬県利根郡片品村 右岸:群馬県利根郡片品村 | 
| 位置 | 北緯36度49分26秒 東経139度20分23秒 / 北緯36.82389度 東経139.33972度 | 
| 河川 | 利根川水系片品川左支大滝川 (丸沼) | 
| ダム湖 | 丸沼 | 
| ダム諸元 | |
| ダム型式 | バットレスダム | 
| 堤高 | 32.1 m | 
| 堤頂長 | 88.2 m | 
| 堤体積 | 14,000 m³ | 
| 流域面積 | 25.9 km² | 
| 湛水面積 | 68.0 ha | 
| 総貯水容量 | 13,600,000 m³ | 
| 有効貯水容量 | 11,500,000 m³ | 
| 利用目的 | 発電 | 
| 事業主体 | 東京電燈→日本発送電→東京電力→東京電力リニューアブルパワー | 
| 電気事業者 | 東京電力リニューアブルパワー | 
| 発電所名 (認可出力) | 一ノ瀬発電所 (10,700 kW) | 
| 施工業者 | 鹿島建設 | 
| 着手年/竣工年 | 1928年/1931年 | 
| 備考 | 重要文化財(2003年12月25日指定) | 
丸沼ダム(まるぬまダム)は、群馬県利根郡片品村の利根川水系片品川左支・大滝川の最上流部にある、東京電力リニューアブルパワーが管理している発電専用ダムである。
沿革
日光国立公園内にある自然湖である丸沼と大尻沼の中間点に1928年(昭和3年)、当時の東京電燈株式会社によって建設され、丸沼の貯水量を増大させて発電用水を確保した。
型式は、日本で8箇所(内2箇所は建て替えで違う型式のダムになった)しか建設されなかったバットレスダムである。この型式は、コンクリートの量が少なくて済むという利点があったが、建設技術が高度で却ってコストパフォーマンスに劣ること、また地震に弱いために地震多発国・日本では高いダムは造れないこと、コンクリートの表面積が大きく表面劣化が問題になることなどの難点により、1937年(昭和12年)に完成した三滝ダム(千代川水系北股川・中国電力株式会社)を最後に以降全く建設されなくなった。
その後、国家電力統制策に伴い東京電燈解散後日本発送電株式会社に管理・運営が継承されるが、太平洋戦争後に日本発送電が過度経済力集中排除法に指定され、1950年(昭和25年)に分割・民営化。以後、東京電力を経て東京電力リニューアブルパワーに管理が移り、現在に至る、激動の時代を潜り抜けたダムでもある。ダムより送水された水は下流の一之瀬発電所(いちのせ-)に送られ、発電される。一之瀬発電所の認可出力は10,700 kWである。なお、丸沼湖畔にはこれとは別に丸沼発電所がある。
文化財としての価値
バットレスダムは、その希少性と土木史的観点から全てのダムにおいて土木学会による「選奨土木遺産」に指定された。特に丸沼ダムは、バットレスダムの中では日本で最も堤高が高く、幾度か修繕されてはいるものの、当初の意匠を尊重して行われて来た。こうした細心の管理を続けた結果、建設後70年(指定当時時点)以上を経ても当時の姿で稼動していることなどが評価され、2003年(平成15年)12月25日付けで「丸沼堰堤」として重要文化財(建造物)に指定された。
ダムが重要文化財に指定されたのは、広島県にある本庄ダム(二河川本川・呉市水道局)で既に前例があるが、発電用ダムが重要文化財に指定されたのは初めてである。日光市・中禅寺湖・戦場ヶ原と沼田市を結ぶ金精道路(国道120号)の側にあり、国道401号経由で尾瀬にも近い位置にある。ダム本体には立ち入ることができないが、すぐ横までは近づくことが可能である。
関連項目
外部リンク
- 丸沼ダム - 東京電力リニューアブルパワー
- 丸沼ダム - ダム便覧(日本ダム協会)
- 丸沼堰堤のページへのリンク

 
                             
                    




