玉砕
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 16:15 UTC 版)
玉砕(ぎょくさい)は、玉のように美しく砕け散ること、指導層が提唱する大義、名誉などに殉じて潔く死ぬこと[1]。太平洋戦争における日本軍部隊の殲滅[2]を表現する言葉として大本営発表で用いられた。対義語は、瓦全(がぜん)、甎全(せんぜん)で、無為に生き永らえること[3]。中国の古書「元景安伝」の記述「大丈夫寧可玉砕何能瓦全(勇士は瓦として無事に生き延びるより、むしろ玉となって砕けた方がいい)」を語源とする。
- ^ “玉砕・玉摧”. コトバンク. 朝日新聞社. 2019年5月25日閲覧。
- ^ 軍事用語において、全滅とは、部隊の約3割(戦闘兵の約6割)を喪失したことを、壊滅とは、部隊の約5割(戦闘兵のほぼ全て)を喪失したことを、殲滅とは、部隊の10割(全部隊消滅)を喪失したことを意味する。
- ^ “瓦全”. コトバンク. 朝日新聞社. 2019年5月25日閲覧。
- ^ “北齊書/卷41”. 维基文库. 2020年7月4日閲覧。
- ^ “大丈夫”. コトバンク. 2020年7月4日閲覧。
- ^ “寧”. 漢字ペディア. 公益財団法人日本漢字能力検定協会. 2020年7月4日閲覧。
- ^ 陸戦史研究普及会(編) 『ルソン島進攻作戦―第二次世界大戦史』 原書房〈陸戦史集〉、1969年(昭和44年)、101頁
- ^ 「47都道府県「日本陸海軍」人物ファイル」(太平洋戦争研究会、2009年、PHP研究所)p290
- ^ 「図解日本史」(西東社編集部、2009年)p267
- ^ 「「聖断」虚構と昭和天皇」(纐纈厚、2006年、新日本出版社)p82
- ^ 「一冊の本」(扇谷正造、1976年、PHP出版)「戦艦大和の最後」の章
- 1 玉砕とは
- 2 玉砕の概要
- 3 玉砕をテーマにした作品
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