レーティングと規制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 22:48 UTC 版)
「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ (映画)」の記事における「レーティングと規制」の解説
当初、アメリカ国内では、この作品はNC-17の指定を受けるとの憶測があった。一部の劇場ではNC-17指定の作品の上映を禁止していることから、製作したスタジオは通常、映画の商業的な存続に与える影響に配慮して、成人のみの指定はなるべく避けようとする。監督のデ・ルカは、比較的制限のゆるいR指定を期待していた。2015年1月5日、アメリカ映画協会は、「せりふを含む、きわめて性的な内容、及び一部の異常な行動や生々しいヌード、言葉」を理由に、本作品をR指定とした。 オーストラリアでは、1月30日に、「刺激の強いセックスシーン、及び性的な主題とヌード」を理由に、オーストラリア等級審査委員会によってMA15+の指定を受けた。 イギリスでは、2015年2月2日、「強い性表現」を理由に、全英映像等級審査機によって「18歳未満視聴非推奨」の指定を受けた。 カナダにおいては、オンタリオ州、マニトバ州、アルバータ州、そしてブリティッシュ・コロンビア州にて、それぞれの地域ごとに、OFRB、MFCB、AFR、BCFCOといった審査機構が「ヌード描写を含む、全体的に淫靡な作品」ということで、18A指定(18歳未満は成人の同伴が必要)とした。ケベック州では、審査機関であるRégie du cinémaが、本作品に対し、性的描写を理由に 16+指定(16歳以上の人だけが、閲覧、購入、レンタルが可能)とした。 一方フランスでは、多くの国が成人のみの指定を受けているなか、R12(12歳以上)という比較的緩い指定を受けた。 レバノンでは、NC-21(21歳以下閲覧禁止)の指定となった。 アルゼンチンでは、National Institute of Cinema and Audiovisual Artsという審査機関によって、SAM16/R(16歳以上対象)の指定を受けた。 反ポルノ団体 Morality in Mediaは、本作品をR指定にしたことに関して、『作品の暴力的なテーマを著しく損なうものであり、保護者や後援者に、内容についての十分な説明がされていない』と論じた。また、アメリカ映画協会は、NC-17の指定を取り下げることで、性的描写を含んだままでの、公開をおしすすめた。 マレーシアでは、この映画は2015年2月12日に公開される予定だったが、『不自然』かつ『加虐的』であるとして、 マレーシア映画検閲委員会(LPF)(英語版)によって、公開は許可されなかった。LPFの会長であるAbdul Halim Abdul Hamidは、本作品について、『もはや映画というよりもポルノ』と述べている。 本作品は、インドネシア やケニア、ロシアの北コーサカス、アラブ首長国連邦、パプアニューギニア 、カンボジアやインド などでも検閲の対象となった。ナイジェリアにおいては、一週間のみ公開されたあと、国際映画・ビデオ検閲委員会(NFVCB)によって映画館から公開を許可されなくなった。中国での公開に際しては、ユニバーサルが許可しなかった。フィリピンではさまざま宗派の信者からの抗議を理由に検閲されたため、映画テレビ審査分類委員会(MTRCB)によるR18指定を受けての修正版公開となった。ジンバブエでも、同様の修正版が公開された。ベトナムでは、上映のために約20分のカットが行われた。そのため、作品中、アナがベルトで叩かれるシーンはことごとくスキップされている。
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