レブロン復帰、新ビッグスリー結成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 14:23 UTC 版)
「クリーブランド・キャバリアーズ」の記事における「レブロン復帰、新ビッグスリー結成」の解説
2013年のNBAドラフトの1位でアンソニー・ベネットを指名したのに続き、幸運にも2014年のNBAドラフトでも1位指名権を獲得したキャブスは、カンザス大学のアンドリュー・ウィギンスを指名した。このカナダ出身の2人にカイリー・アービングを加えた「ドラフト1位トリオ」で再建が進められるものと思われていた。ところが、2014年7月11日に思わぬニュースがキャブズに飛び込んできた。マイアミ・ヒートに2連覇をもたらしたレブロンが2年4200万ドルの契約でキャブズへの復帰を決めたのである。クリーブランドの街全体が喜びに満ち溢れたことは言うまでもなかった。そのレブロンを追うようにして、ヒート時代のチームメートだったマイク・ミラーやジェームス・ジョーンズも、キャブスに加入。更に8月23日には、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、ミネソタ・ティンバーウルブズと三角トレードを行い、ウルブズからケビン・ラブを獲得(この三角トレードでベネットとウィギンスをウルブズに放出。)、これでアービングを加えた "キャブス版・ビッグスリー" が結成された。復帰早々に心強い相棒を得たレブロンは、気持ちも新たに故郷オハイオでの初の栄冠に挑むことになった。 シーズン当初はパフォーマンスが安定しなかったがシーズンが進むにつれ戦術が浸透していき安定した戦いぶりを見せ、2010年以来のプレーオフ出場と地区優勝を決めた。チームはシーズン開始直後は5勝7敗と出遅れたが、8連勝をするなど18勝14敗で年明けを迎えた。1月4日から13日まで7連敗して19勝20敗となったがその後12連勝、3月12日のスパーズ戦ではアービングがチーム記録となる57得点をあげてオーバータイムの末勝利した。チームは最後の43試合を34勝9敗で終えて、イースタン・カンファレンス第2シードでプレーオフ出場を決めた。プレーオフではセルティックスとの1回戦でラブが左肩を脱臼したり、アービングが膝の故障によりホークスとのカンファレンスファイナルを2試合欠場するというアクシデントがあったもののトリスタン・トンプソン、マシュー・デラベドバがその穴を埋め、途中加入したティモフェイ・モズコフ、J・R・スミス、イマン・シャンパートらの活躍もあり、2007年以来のNBAファイナル出場を果たした。対ウォリアーズとのファイナル第1戦でオーバータイムの末に敗れたが、この試合でアービングが膝蓋骨骨折の重傷を負い戦線離脱した。第2戦もオーバータイムに縺れる激戦になったが、アービングに代わりスタメンに入ったマシュー・デラベドバの奮闘でチーム史上初のNBAファイナル勝利を挙げる。第3戦は本拠地クイックン・ローンズ・アリーナでの初勝利を記録した。しかしシーズン中にアンダーソン・ヴァレジャオも失っていたキャブスは、徐々に選手層の薄さを露呈した。レブロンの孤軍奮闘が目立つ展開となり、その後は3連敗を喫し2勝4敗で力尽きた。 2015年の夏、フリーエージェントとなりチームを離れる可能性があったレブロン、ケビン・ラブ、J・R・スミス、イマン・シャンパートらと再契約を結ぶことに成功、また7月6日にかつてレブロンのパートナーであったモーリス・ウィリアムスを再獲得した。また、再契約交渉が難航していたトリスタン・トンプソンも10月に無事に再契約することができた。こうして2015-16シーズンがスタート、イースト首位を維持するも前シーズン覇者のウォリアーズ相手に歴史的な大敗をしたことによりシーズン途中にデビッド・ブラットを解任し、ティロン・ルーがヘッドコーチ昇格となった。またトレード期限日には長年キャブス一筋でプレーしてきたアンダーソン・ヴァレジャオを放出した。それでも最後までイースト首位を明け渡すことなく第1シードを獲得、プレーオフでは1回戦のデトロイト・ピストンズ、セミファイナルのアトランタ・ホークスにスイープ、カンファレンスファイナルでは初のカンファレンスファイナル進出となったトロント・ラプターズを4勝2敗で下し、2季連続でのNBAファイナル進出を決めた。ファイナルでは前年同様、ゴールデンステート・ウォリアーズとの対戦となり第4戦で1勝3敗と王手をかけられてから3連勝しファイナル初制覇となった。なお、1勝3敗からの逆転優勝はNBAファイナル史上初の快挙となった。 2017-2018シーズン開幕前、カイリー・アービングを放出し、ボストン・セルティックスからアイザイア・トーマス、ジェイ・クラウダーらを獲得。さらにデリック・ローズら新戦力を獲得しシーズンに臨む。だが同シーズンのトレードデットラインでシーズン前に獲得したアイザイア・トーマスら新戦力をほぼ放出し新たに、ジョージ・ヒル、ロドニー・フッド、ラリー・ナンス・ジュニア、ジョーダン・クラークソンら若手を獲得。プレーオフでは、1回戦でインディアナ・ペイサーズ相手に苦戦するも、第7戦に勝利し2回戦進出を決める。2回戦ではトロント・ラプターズをスイープ。これでキャブスはプレーオフ3期連続でラプターズを下し、2期連続でスイープを達成。ラプターズファンのメンタルを粉砕するだけでなく、HCのドウェイン・ケイシーは最優秀コーチ賞を受賞しながらも解雇されるという珍事まで引き起こした。あまりの破壊っぷりに、ESPN実況アナウンサーのマーク・ジョーンズ氏は第2戦の中継にて、「コマーシャルの後は引き続き“レブロント”から中継です」と、トロントを『レブロント』と呼んだ。続くカンファレンスファイナルでは、若手中心に粘り強く戦うボストン・セルティックスを第7戦で下し、4期連続のNBAファイナル進出を決めた。ファイナルは4期連続でゴールデンステート・ウォリアーズとの対戦となった。キャブスは圧倒的不利とみられていたが、第1戦ではレブロンの51得点もあり予想外の大健闘。しかし、J・R・スミスの世紀の凡ミスにより延長戦に持ち込まれ敗戦。シリーズ終了後に自身が明らかにしたことだが、この試合後レブロンは感情的になり、ロッカールームのホワイトボードを殴って手を負傷していた。そのこともあってか、残りの試合はウォリアーズが圧倒、スイープで優勝を決められてしまった。
※この「レブロン復帰、新ビッグスリー結成」の解説は、「クリーブランド・キャバリアーズ」の解説の一部です。
「レブロン復帰、新ビッグスリー結成」を含む「クリーブランド・キャバリアーズ」の記事については、「クリーブランド・キャバリアーズ」の概要を参照ください。
- レブロン復帰、新ビッグスリー結成のページへのリンク