ルート選定とスーパー特急方式による整備方針
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「九州新幹線 (整備新幹線)」の記事における「ルート選定とスーパー特急方式による整備方針」の解説
九州新幹線のうち福岡市・長崎市の区間は1972年(昭和47年)12月12日、全国新幹線鉄道整備法第4条第1項の規定による『建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画』(昭和47年運輸省告示第466号)により告示された。その後、1973年(昭和48年)11月13日に東北新幹線(盛岡市・青森市)、北海道新幹線(青森市・札幌市)、北陸新幹線(東京都・大阪市)、九州新幹線(福岡市・鹿児島市)とともに整備計画が決定された。この整備計画において現在の九州新幹線(福岡市・長崎市)は主要な経過地として「佐賀市附近」、その他「九州新幹線(福岡市・鹿児島市)と筑紫平野で分岐するものとし、福岡市・分岐点間は共用する。」とされた。1985年(昭和60年)に国鉄は博多 - 長崎間の(早岐経由)ルートを公表した。 1987年(昭和62年)、JR九州は「早岐経由では、全額公的負担で整備しても収支改善効果は現れない」との意見表明を行った。その後、1992年(平成4年)2月にJR九州は、長崎本線肥前山口 - 諌早間の経営分離を前提に、構造物は新幹線規格で建設するが、軌間は在来線と同じ狭軌で整備する新幹線鉄道規格新線(スーパー特急方式)での収支試算結果を公表した。同年6月には短絡ルートの通過地点となる佐賀県嬉野町が「九州新幹線長崎ルート『嬉野温泉駅』設置に関する陳情」を提出した。 一方、新幹線の恩恵を受けにくく、長崎本線が並行在来線としてJR九州から経営分離されることを懸念した有明海沿いの鹿島市、江北町、福富町、白石町、有明町、塩田町、嬉野町、太良町が「JR長崎本線経営分離に関する要望書」を提出し、長崎本線の肥前山口駅 - 諫早駅を経営分離の対象にしないことを求めた。同年8月には江北町が江北町「九州新幹線長崎ルートの新整備案の早期実現とJR肥前山口駅への停車について」の陳情書を提出し、長崎本線・佐世保線の分岐駅である肥前山口駅を停車駅にするよう求めた。 1998年(平成10年)1月21日の政府・与党整備新幹線検討委員会における検討結果において、その他の区間として「(略)及び九州新幹線(長崎ルート)武雄温泉・新大村間については、需要予測や収支採算性の見通し等の基本条件の確認作業を行うに当たって必要となる、駅・ルート公表を速やかに行い、引き続き環境影響評価に着手するとともに、(略)及び九州新幹線(長崎ルート)長崎駅における駅部調査を開始する。」とされた。同年2月3日に日本鉄道建設公団は武雄温泉 - 新大村(仮称)間の駅・ルートを公表した。 2000年(平成12年)12月18日の「整備新幹線の取扱いについて」政府・与党申し合わせの中で、九州新幹線については鹿児島ルートの全線をフル化し、今後概ね12年後の完成を目指す交通結節点として新鳥栖駅の整備を行うこと、長崎ルートの武雄温泉 - 長崎間は環境影響評価終了後工事実施計画の認可申請を行うことが示された。 2002年(平成14年)1月8日に日本鉄道建設公団が武雄温泉 - 新大村(仮称)間および新大村(仮称) - 長崎間の環境影響評価書を佐賀県知事へ提出し、同日に武雄温泉 - 長崎間の工事実施計画をスーパー特急方式で認可申請した。
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