ルート系とディンキン図形による記述と分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 23:15 UTC 版)
「量子群」の記事における「ルート系とディンキン図形による記述と分類」の解説
上記の qn = 1 に対する Uq(g) のような量子群の有限商の記述にはかなりの進展があった。通常は点状 (pointed) ホップ代数のクラスを考える。つまりすべての部分余イデアルは 1 次元であるということであり、したがってそれらの和は余根基 (coradical) と呼ばれる群をなす。 2002年、H.-J. Schneider と N. Andruskiewitschは、とくに上記の Uq(g) の有限商として、(素数 2, 3, 5, 7 を除いて)余根基がアーベル群の点状ホップ代数の長年に渡る分類の努力を終えた。通常の半単純リー環のときと同じようにそれらは E たち(ボレルパート)と双対の F たちと K たち(カルタン部分環)に分解する: ( B ( V ) ⊗ k [ Z n ] ⊗ B ( V ∗ ) ) σ . {\displaystyle \left({\mathfrak {B}}(V)\otimes k[\mathbf {Z} ^{n}]\otimes {\mathfrak {B}}(V^{*})\right)^{\sigma }.} ここで、古典論と同様、V は E たちで張られる n 次元の組みひもベクトル空間(英語版) であり、σ(いわゆるコサイクルツイスト)は E たちと F たちの間の非自明な linking をつくる。古典論とは対照的に、2つよりも多くの linked components が現れるかもしれないことに注意。量子ボレル代数の役割は組みひもベクトル空間のニコルス代数(英語版) B ( V ) {\displaystyle {\mathfrak {B}}(V)} に取って代わられる。 決定的な材料は従って、I. Heckenberger による一般ディンキン図形のことばによるアーベル群に対する有限ニコルス代数の分類(英語版)であった。小さい素数の場合には、三角形のようなエキゾチックな例が起こる(ランク 3 のディンキン図形の図も参照)。 その間、Schneider と Heckenberger は、(有限次元の仮定なしに)Kharcheko によってアーベルな場合に証明されたように算術的なルート系の存在を非可換な場合にも一般に証明しPBW基底(英語版)を生成した。これは最近特別な場合 Uq(g) に使うことができ、例えばこれらの量子群のある種の余イデアル部分代数とリー代数 g のワイル群の位数との数値的な一致を説明する。
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