ミッションスケジュールと進捗
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「かぐや」の記事における「ミッションスケジュールと進捗」の解説
打ち上げ後から観測開始までのスケジュールおよび進捗を以下に示す。日時はすべて日本標準時 (JST) による表記。 活動名称日時事象/結果打ち上げ2007年9月14日 10時31分01秒 (JST) H-IIAロケット13号機にて種子島宇宙センターより打ち上げ パドル類展開2007年9月14日 11時44分 太陽電池パドルを展開 2007年9月14日 18時52分 ハイゲインアンテナを展開 軌道修正2007年9月15日 1時32分 1回目の軌道調整(軌道投入誤差修正マヌーバ ΔVC1) 2007年9月16日 8時00分 2回目の軌道調整(軌道制御誤差修正マヌーバ ΔVA1) 2007年9月19日 9時52分 3回目の軌道調整(周期調整マヌーバ ΔVP1) 2007年9月20日 4時59分 4回目の軌道調整(周期誤差修正マヌーバ ΔVC2) 2007年9月29日 11時58分 5回目の軌道調整(周期調整マヌーバ ΔVP2) ハイビジョン撮影2007年9月29日 軌道修正時及びその前後 ハイビジョンカメラで約11万km離れた地球を撮影。 軌道修正(実行省略)2007年10月 6回目の軌道調整は誤差が極めて小さかったため実施せず(月周回軌道投入 (LOI) 条件調整マヌーバ ΔVC3) 月周回軌道投入補正2007年10月4日 5時55分 - 6時20分 月周回軌道へ投入(月周回軌道投入マヌーバ (LOI1))翌日、近月点高度101km、遠月点高度11,741km、周期16時間42分の月周回軌道へ投入を確認。 月周回軌道変更2007年10月6日 8時01分 第1回月周回軌道変更マヌーバ (LOI2) 2007年10月7日 7時40分 第2回月周回軌道変更マヌーバ (LOI3) リレー衛星分離、軌道投入2007年10月9日 9時36分 リレー衛星分離。遠月点高度2,400 kmの月周回楕円軌道へ投入。モニタ用カメラで月を撮影。 月周回軌道変更2007年10月10日 9時24分 月周回軌道変更マヌーバ (LOI4) VRAD衛星分離、軌道投入2007年10月12日 13時28分 VRAD衛星分離。遠月点高度800 kmの月周回楕円軌道へ投入。同日、リレー衛星とVRAD衛星の愛称が発表され、かぐや姫にちなんでそれぞれ「おきな (OKINA)」と「おうな (OUNA)」と命名。 月周回軌道変更2007年10月14日 - 18日 月周回軌道変更マヌーバ (LOI5, LOI6) 予定軌道投入確認2007年10月19日 かぐや本体が月の両極をまわる高度約100 kmの月周回観測軌道へ投入されたことを確認投入された軌道は、遠月点高度123km、近月点高度80km、周期1時間58分。やや楕円だが、JAXAによると月の重力のひずみの影響で次第に円軌道へ近づくという。軌道の許容誤差は100km±30km。 クリティカルフェーズ終了宣言2007年10月21日 JAXAの記者会見で、クリティカルフェーズ終了と初期機能確認フェーズへの移行が発表された。主衛星と子衛星2基の状態は正常。主衛星の姿勢制御は、観測機器を常に月側へ向ける定常制御モードへ移行した。同日、搭載機器確認用のモニタカメラで撮影された月や地球の画像が大量に公開された。 初期機能確認2007年10月21日 - 12月20日 観測機器が正常に動作することを確認この間のハイビジョンカメラによる画像や観測機器の初期画像が公開された。 定常運用2007年12月21日 - 2008年10月31日 定常観測運用を実施11月に定常運用終了と後期運用開始が宣言された。 おきな落下2009年2月12日午後7時46分ごろ 月の裏側に落下し、おきなのミッションを完了。 低空運用2009年2月12日 - 6月10日 月の裏側で下降し、低高度での観測を実施。 主衛星落下2009年6月11日午前3時25分 本体を月の表半球南側、ギル・クレーター付近へ制御落下させ、かぐや主衛星の運用を終了。 運用終了2009年6月29日午後9時08分ごろ おうなが停波され運用終了。その後もさらに数年間月周回を続ける見込み。
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