ベトナム社会主義共和国におけるムスリムとは? わかりやすく解説

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ベトナム社会主義共和国におけるムスリム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 10:03 UTC 版)

ベトナムのイスラム教」の記事における「ベトナム社会主義共和国におけるムスリム」の解説

1975年民主カンボジア成立し南北ベトナム統一され1976年ベトナム社会主義共和国成立すると、社会主義政権による宗教弾圧から逃れるため、カンボジア・ベトナムから約55,000人のチャムマレーシアなどにに避難した。また1,750人のチャムイエメン移住し移民として受け入れられ、ほとんどがタイズに居を移したベトナムにおいてもモスク政府により閉鎖されたと主張する著述家がおり、それが疑われる遺構もある(フエ印僑モスクバリアのフオクティエン・モスクなど)。1975年革命直後ベトナムにおいても、カンボジアほどではないにせよ、地方政府・党支部チャム諸宗教とくにイスラームシャーフィイー)の対立深刻になり、中央政府・党としてシャーフィイーとの対立解消努めたことが、ベトナム共産党の「チャム同胞対す工作に関する指示」(1983)に看守される。19801981年ごろから、ベトナム残った者も、公安から暴力的な迫害を受けることはなくなった。一方民主カンボジア・ポルポト政権崩壊後続いた社会不安から逃れるため、1978年1989年にかけて、のべ数千人のカンボジア・チャム難民ベトナム南部東南地方ドンナイ省移住しした。国家制約はあるものの、ベトナム建前としては憲法において信教の自由保証していた。 1981年ごろには、すでに、ベトナムへ入国した外国人観光客地元ムスリム話し掛けたり、彼らのそばで礼拝することを公安警戒しなくなっていた。ある1985年報告では、ホーチミンシティーのムスリム共同体には民族的多様性があると記録されている。チャムのほか、亡命海難漂流)で渡越したジャワ人スンダ人バリ人(インドネシア人)、ビジネスのため渡越したマレーシア人や印僑(含むパキスタン人)、アラブ人イエメン人、北アフリカ人)がおり、その総数当時すでに約10,000人に上っていた。 歴史的経緯から、1693年以降ベトナムムスリムなかんづく中部バニー呼ばれるチャムムスリム世界イスラム教主流派から比較隔絶していた。この隔絶と、イスラム教宗教学校がなかったことにより、バニーにおけるイスラム教宗教活動習合性が進んだ誤解されている。実際には、バニー祖先崇拝尊重するが、ヒンズーバラモン神々祀ることはなく、初期イスラム伝道者らを神格化した聖者崇拝みられるだけである。また、バチャムにおいてもシヴァなどのヒンズー神格祀る祭祀文献存在せず、その神格王家祖先神である。バニーにおいてもアラビア語学習使用過去から現在まで一貫して奨励されてきたが、1693年から1990年代まで、約300年にわたる隔絶により、バニーにおいてはアラビア語聖句誤用誤読極めて多くなった。バニーアリー・イブン・アビー・ターリブ極めて重視するアリーを「神の子」と呼ぶ者もいるとの報告がある。ディマシュキーの『コスモグラフィー』(1325-1327ごろ)にもアッ・サンフ(チャンパ)におけるアリーユーン派(初期シーア派)の亡命伝承がある。しかし、バニー使用するキターブ群は基本的にシャーフィイーと同じものであり、彼らのイスラムシーア派判断する根拠はない。 国内最大モスク2006年1月一部サウジアラビアからの寄付得てカンボジア・チャム難民定住したドンナイ省スアンロック県完成した

※この「ベトナム社会主義共和国におけるムスリム」の解説は、「ベトナムのイスラム教」の解説の一部です。
「ベトナム社会主義共和国におけるムスリム」を含む「ベトナムのイスラム教」の記事については、「ベトナムのイスラム教」の概要を参照ください。

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