ブロック‐ノイズとは? わかりやすく解説

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ブロック‐ノイズ【block noise】


ブロックノイズ

MPEG形式のように画質圧縮を行なう場合、信号処理を行なう単位となる4 角形の小さなブロックが画面に現れる場合がある。これがブロックノイズで、高画質が自慢のDVD でも転送レートが低くなると発生しやすくなる。

(執筆:オーディオビジュアル評論家 藤原陽祐)
※この情報は「1999~2002年」に執筆されたものです。


ブロックノイズ

別名:ブロック歪
【英】block noise

ブロックノイズとは、デジタル画像において発生するノイズ一種で、画像境目モザイクのようにはっきりと分かれてしまうノイズのことである。

ブロックノイズはJPEGMPEG圧縮伸張し映像において発生するJPEGMPEGではデータ圧縮DCT離散コサイン変換)と呼ばれる圧縮アルゴリズム用いており、画面を8×8ピクセルの「ブロック」と呼ばれる単位圧縮しているが、あまり圧縮率高くするとブロック単位輝度色情報が均一化されてしまい、グラデーション消えてモザイクの状態になってしまう。

ブロックノイズは、圧縮率が高すぎたりエンコーダーの処理性能が低かったりすると頻発する。あるいは、模様あまりに細かいとき、MPEGでは動画変化激しい時などにも発生しやすい。ブロックノイズを抑えるためには、変調率(ビットレート)を低くする方法や、可変ビットレート使用する方法などがある。

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ブロックノイズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/22 14:21 UTC 版)

良い色階調のオリジナル画像。42 kB サムネイル
JPEG 圧縮画像。12 kB サムネイル
ブロックノイズの例。空の色がグラデーションになっていない

ブロックノイズ (blockiness)

  1. 磁気記録装置において、磁気ヘッドに磁性粉が付着するなどの現象(ヘッドクロッグ)が起きて磁気情報を再生できなくなったときに発生するノイズ。デジタルビデオ機器ではフレーム画を8×8などのブロックに分割して処理するものが多く四角いブロック状のノイズとなるため、このように呼ばれる。
  2. デジタル映像圧縮を行った映像において画像の一部領域がモザイク状に見える現象。このノイズは模様やエッジのある部分よりも、グラデーションなどのっぺりした画像で特に目立つ。正しくはブロック歪みという。

このうち、本項では2について解説する。


概要

右下の風景の写真で、とくに空の色がグラデーションになっていないが、これがブロックノイズである。

MPEG-2JPEGなどの高効率符号化方式では、離散コサイン変換 (DCT) を採用している。この方式は画像を小さな矩形ブロック(MPEG-2では16×16ピクセル)に区分し、ブロック単位で効率の良い符号を割り当てることでデータ圧縮を行う。この際、各ブロックに対して割り当てられる情報量に上限があるため、高い周波数成分を省略することで圧縮、すなわち情報量の削減をしている。結果として元の情報には戻せない非可逆圧縮となる。圧縮の割合が高くなると高周波成分の量子化数を下げるだけでは対応できなくなり、低周波成分の量子化数削減が行われる。

その結果、ブロック全体にセットアップが乗った状態となり、隣のブロックとの境界部分で輝度値や色値の連続性が失われ、ブロック状の輪郭が目立って見苦しくなる。また、見た目ではブロック間に段差が生じているように見えるものの、実際には段差自体は大きくない場合もある。段差のように見えるのは、エッジの傾きがブロック間で不連続であることや、ブロック内部では高周波成分が量子化により減少しているのに対してブロック境界では高周波成分が残ることが、主な原因である。

伝送の際に十分な伝送帯域幅(ビットレート)があれば圧縮率を抑えることができ、ブロック歪は発生しにくくなる。また、コンテンツの場面ごとに異なる情報量に応じて圧縮の程度を変化させることや、可変ビットレート符号化方式 (VBR) を採用することで、ブロック歪を発生させずに平均ビットレートを下げることも可能である。

ウェーブレット変換など、ブロックノイズが原理的には発生しない符号化方式もある。

誤用されがちな用語に、ブロックノイズと同じく画面の一部のブロックが破壊されるベリノイズがあるが、これはビットレートの不足によるものではなく、ビットエラーによるものである。

関連項目


ブロックノイズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 22:26 UTC 版)

圧縮アーティファクト」の記事における「ブロックノイズ」の解説

詳細は「ブロックノイズ」を参照ビットレートでは、ブロックベースの非可逆圧縮符号化方式において、ピクセルブロックおよびブロック境界目に見えるアーティファクト発生する。これらの境界は、変換ブロック境界予測ブロック境界、またはその両方発生しマクロブロック英語版)の境界一致することもある。マクロブロックという用語は、アーティファクト原因かかわらず一般的に使用される他の名前にはタイル化(tiling)、モザイク化(mosaicing)、ピクセル化(pixelating)、キルト化(quilting)、チェッカーボード化(checkerboarding)などがある。 ブロックアーティファクトは、ブロック変換符号化原理結果である。変換離散コサイン変換など)は、画素ブロック適用され非可逆圧縮達成するために、各ブロック変換係数量子化される 。ビットレートが低いほど、係数はより粗く表され、より多く係数ゼロ量子化される。 統計的には、画像高周波成分よりも低周波成分含んでいるため、量子化後に残る低周波成分であり、ぼやけた解像度ブロックになる。最も極端な場合には、ブロック平均色を表す係数であるDC係数のみが保持され変換ブロック再構成後に単色になる。 この量子化プロセスは各ブロック個別適用されるため、隣接するブロック係数別々に量子化する。これにより、ブロック境界不連続性発生する。これらは、この効果マスクするディテールほとんどない平坦な領域で最もよく見える。

※この「ブロックノイズ」の解説は、「圧縮アーティファクト」の解説の一部です。
「ブロックノイズ」を含む「圧縮アーティファクト」の記事については、「圧縮アーティファクト」の概要を参照ください。

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