トリス(2‐アミノエチル)アミン
分子式: | C6H18N4 |
その他の名称: | 2,2',2''-Triaminotriethylamine、2,2',2''-トリアミノトリエチルアミン、Tris(2-aminoethyl)amine、TAEA、トレン、Tren、2,2',2''-Nitrilotris(ethane-1-amine)、2,2',2''-Nitrilotrisethanamine、tren、Nitren、ニトレン、Nitrilotris(ethylene)triamine、(Nitrilotriethylene)triamine |
体系名: | 2,2',2''-ニトリロトリエタンアミン、N,N-ビス(2-アミノエチル)エチレンジアミン、2,2',2''-ニトリロトリス(エタンアミン)、N,N-ビス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、2,2',2''-ニトリロトリ(エタンアミン)、トリス(2-アミノエチル)アミン、2,2',2''-ニトリロトリス(エタン-1-アミン)、2,2',2''-ニトリロトリスエタンアミン、ニトリロトリス(エチレン)トリアミン、(ニトリロトリエチレン)トリアミン |
トリス(2-アミノエチル)アミン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/19 08:07 UTC 版)
トリス(2-アミノエチル)アミン | |
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N1,N1-Bis(2-aminoethyl)ethane-1,2-diamine | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 4097-89-6 |
PubChem | 77731 |
ChemSpider | 70131 |
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特性 | |
化学式 | C6H18N4 |
モル質量 | 146.23 g mol−1 |
外観 | 無色液体 |
密度 | 0.976 g/mL (20 °C)[1] |
融点 |
-16 °C |
沸点 |
265 °C |
水への溶解度 | 混和 |
危険性 | |
GHSピクトグラム | ![]() ![]() |
GHSシグナルワード | DANGER[3] |
Hフレーズ | H301, H310, H314[3] |
Pフレーズ | P270, P280, P301+330+331, P303+361+353, P304+340+310, P305+351+338[3] |
引火点 | 113 °C (235 °F; 386 K) [3] |
半数致死量 LD50 |
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特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
トリス(2-アミノエチル)アミン [Tris(2-aminoethyl)amine] は、化学式 N(CH2CH2NH2)3 で表される有機化合物である。
1つの第三級アミン中心に3つの第一級アミン鎖がぶらさがった構造をもち、塩基性が非常に強い無色の水溶性液体である。trenまたはTRENと略記される。ポリイミン網状構造の合成における架橋剤であり、配位化学における三脚型配位子である。
TrenはC3対称性を持つ四座配位子であり、遷移金属、特に酸化数が2+および3+の金属イオンと安定したキレート錯体を形成する。Trenの接続性は限られており、Tren錯体の異性体は比較的少数である。実際、[Co(tren)X2]+には立体異性体がなく、アキラルな単一の構造をとる[4]。ここに、Xはハロゲン化物イオンまたは疑似ハロゲン化物を表す。対照的に、trenをトリエチレンテトラミン(trien)に置換した錯体[Co(trien)X2]+の場合、5つのジアステレオマーが存在し、そのうち4つはキラルである。Trenが三座配位子として機能し、第一級アミノ基の1つが配位しない場合もある。
Trenは、より一般的に用いられるトリエチレンテトラミンに不純物として混入することが多い。
Trenを、三官能性アミンとしてCOCl2で誘導体化すると、トリイソシアネートを形成する。これは、アルデヒドと縮合してイミンを与える[5]。

Nメチル化誘導体
Trenの完全メチル化誘導体 (permethylated derivative) は、化学式 N(CH2CH2NMe2)3 を持つ。"Me6tren"はさまざまな錯体を形成するが、Trenとは異なり、コバルト(III)を安定化しない。関連するN(CH2CH2PPh2)3 (m.p. 101-102 °C) のようなアミノ-トリホスフィン類も良く開発されている。この化合物はナイトロジェンマスタード (N(CH2CH2Cl)3)から調製される[6]。
N,N,N-トリメチルtren, N(CH2CH2NHMe)3 も得られる[7]。
危険性
他のポリアミンと同様に腐食性がある[2]。皮膚への重度の化学熱傷、眼の損傷、吸入による呼吸器損傷、経皮および経口毒性などの危険性がある。半数致死量は経口 (ラット) で246 mg/kg、経皮 (ウサギ) で117 mg/kg[2]。可燃性[3]。
脚注
- ^ Tris(2-aminoethyl)amine, Sigma-Aldrich
- ^ a b c “Safety data for tris(2-aminoethyl)amine”. The Physical and Theoretical Chemistry Laboratory Oxford University. 20110118時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月27日閲覧。
- ^ a b c d e f g “Safety Data Sheet”. Sigma-Aldrich (2014年7月1日). 2019年4月7日閲覧。
- ^ House, Donald A. (2006-03-15). Ammonia & N-Donor Ligands. Encyclopedia of Inorganic Chemistry. John Wiley & Sons, Ltd. doi:10.1002/0470862106.ia009
- ^ Schoustra, Sybren K.; Dijksman, Joshua A.; Zuilhof, Han; Smulders, Maarten M. J. (2021). “Molecular control over vitrimer-like mechanics – tuneable dynamic motifs based on the Hammett equation in polyimine materials”. Chemical Science 12: 293–302 .
- ^ Morassi, R.; Sacconi, L.; Mcauliffe, C. A.; Levason, W. (2007-01-05). Basolo, Fred. ed. Tetradentate Tripod Ligands Containing Nitrogen, Sulfur, Phosphorus, and Arsenic as Donor Atoms. Inorganic Syntheses. John Wiley & Sons, Inc.. pp. 174–180. doi:10.1002/9780470132470.ch47. ISBN 978-0-470-13247-0
- ^ Schmidt, H.; Lensink, C.; Xi, S. K.; Verkade, J. G. (1989). “New Prophosphatranes: Novel intermediates to five-coordinate phosphatranes”. Zeitschrift für Anorganische und Allgemeine Chemie 578: 75–80. doi:10.1002/zaac.19895780109.
「トリス (2-アミノエチル) アミン」の例文・使い方・用例・文例
- マーケットリスクプレミアムはよくMRPと表される。
- 私はあなたがゲストリストに載っていると信じます。
- 彼をベアトリスに紹介しようと思った。
- クリトリスの切除
- 外陰部やクリトリスを口で刺激すること
- 革命家、テトリスト、反対分子に対しての秘密警察あるいは軍事政権により行われた攻撃態勢また民間人が犠牲となる誘拐、拷問、および殺人を用いることで特徴付けられた
- クリトリスの上の皮膚を切る
- クリトリスにいきわたる静脈
- 永遠にお互いを愛するという惚れ薬を間違えて飲んだ後、王の甥(トリスタン)と恋に落ちた(伝説による)コーンウォールの王の花嫁
- イタリアの詩人で、ヴェルギリウスと彼の理想とされるベアトリスにより導かれ、地獄と煉獄と天国を旅した様子を描いた神曲を書いたことで有名(1265年−1321年)
- 北米産のリアトリス属の各種の植物の総称で、小型の円盤状の頭花が総状花序または円錐花序につく
- 現在、レピドボトリス属のそれらと類似していると認められる中央アメリカの木の新しい属(1993年)
- 肉食で水生または沼地の植物:タヌキモ属、ムシトリスミレ属とゲンセリア属
- ムシトリスミレ:ほとんど茎のない肉食の沼地の植物の大きな属
- ムシトリスミレ属の多くの湿地の食虫植物の総称で、派手な紫または黄または白の花と、小さな昆虫を捕らえるねばねばした分泌液でおおわれた、基部に円花状の葉をもつ
- リアトリスという植物
- クリトリスという,動物の器官
- コット氏の技術は世界的に大きな注目を集めており,同様の技術が現在,オランダのゴッホ美術館やポーランドのチャルトリスキ美術館などの美術館で用いられている。
- チアミンは水溶性です。
- モノエタノールアミンと水の50/50混合液
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