トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)とは? わかりやすく解説

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トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/01 04:22 UTC 版)

トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
識別情報
CAS登録番号 51364-51-3 
PubChem 9811564
特性
化学式 C51H42O3Pd2
モル質量 915.72 g mol−1
融点

152 ~ 155℃

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Tris(dibenzylideneacetone)dipalladium(0)、Pd2(dba)3)は、パラジウムジベンジリデンアセトン (DBA) からなる錯体で、有機合成化学において遷移金属触媒、あるいは触媒の前駆体として用いられる[1]テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) などと並び、0価のパラジウム化合物の代表例とされる。外見は深い紫色の固体。

合成

ジベンジリデンアセトンと酢酸ナトリウムの熱メタノール溶液に塩化パラジウム(II)を加えて反応させると Pd(dba)2 が生じる。これをクロロホルム中から再結晶させるとクロロホルム付加体 Pd2(dba)3•CHCl3 が得られる[2]

用途

根岸カップリングキャロル転位、そして不斉アリル位アルキル化反応の触媒として使われる。また、ホスフィンなどさまざまな配位子を加え、対応する Pd(0)錯体を系中で発生させるための前駆体として用いられる。

脚注

  1. ^ Tsuji, J. "Tris(dibenzylideneacetone)dipalladium-Chloroform" Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, L.A. Paquette, Ed.: J. Wiley and Sons: Sussex, England, vol. 8, pp. 5431 (1996).
  2. ^ 『実験化学講座』丸善、第4版、18巻、1991年、404ページ.

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